第20回 フォーメーション分析その17 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。

第20回 フォーメーション分析その17 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回もフォーメーション分岐についてお話ししたいと思います。ただ、これまでの結果の話しと違い、今回はフォーメーションを形成する過程のチャートを見て、株価の先行きがどのようになるのかを予測してみたいと思います。
それでは早速チャートをご覧いただきましょう。



20140715_fukunaga_graph.jpg


もうお分かりのように、これは日経平均株価の日足チャートです。このチャートの右端の丸の部分をご覧ください。赤い丸で囲んだ部分を見て、何かの形になりつつあるのがわかりますか?
そうです。これはヘッドアンドショルダーズトップ(トリプルトップ)が完成するかもしれないチャートなのです。トリプルトップの特徴ですが、株価が天井を形成する時に現れる典型的なフォーメーションで、3つの山(高値)のうち、真ん中の山がもっとも高いものをいいます。

今回のフォーメーションでは、ヘッドが7月4日に付けた15,437円13銭(終値)になります。続いて、ショルダーズの左肩が6月23日に付けた15,369円28銭、そして右肩が15日のローソク足ということになります。15日はまだ取引が終了していませんので終値を出すことができませんが、このまま7月4日の高値を更新できないと、ヘッドアンドショルダーズトップ完成の可能性が残ることになります。

では、ヘッドアンドショルダーズトップの完成とはどういう状態を言うのでしょうか?これも皆さんご存じのように、ヘッドアンドショルダーズトップが完成するためには、ネックラインを下回る必要があります。そのネックラインとは、6月27日の終値15,095円と7月11日の始値15,102円59銭を結んだラインになります。

株価が何らかの要因で下落してこのネックラインを下回るとヘッドアンドショルダーズトップが完成することになり、75日移動平均線までの下落などが予想されることになります。ただ、この原稿を書いている最中はまだ取引の途中ですし、ヘッドアンドショルダーズトップの完成が決まった訳ではありません。

また、仮に高値を更新すると、ヘッドアンドショルダーズトップの可能性が無くなり、上昇トレンドの継続が考えられることになるのです。

テクニカル分析ではこうした可能性を考えつつ株価の動きに合わせて売買判断を行っていくことが実戦で活用する重要なポイントなのです。

次回は、このあとの日経平均株価がどのように動いたのかを検証したいと思いますので、このコラムを読まれたみなさんは日々の株価をチェックして、一緒に先行きを予想してみてください。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

マネックスからのご留意事項

「特集1」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。

商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。

マネックスメール登録・解除

コラム一覧