マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回もフォーメーション分析となりますが、前回の続きです。前回は、日経平均株価でトリプルトップが完成するかどうかの話しでした。
また、「こうなったら、こうする」といった対応を考えておく必要があるとお話ししていましたが、みなさんはどう対応されましたか?
では、株価動向とその対応について考えて見たいと思いますので、日経平均株価のチャートを見てみましょう。
先週指摘したことで、トリプルトップが完成するために必要な条件として指摘したことは
・25日移動平均線の上に株価は位置しているものの、株価が伸び悩む状態が続くと、移動平均線の向きが下向きに変化する可能性が高まると考えられる
・ネックライン(6月27日の終値と7月11日の始値を結んだ線)を割り込む必要がある
一方でトリプルトップ完成が回避されるためには
・遅くとも今週(=7月22日週)か来週の末までに5日移動平均線を上抜くと同時に7月4日の高値を更新する必要がある
としました。
結果はどうなったかというと、トリプルトップ回避のシナリオになったことが分かります。また、「遅くとも今週(=7月22日週)か来週の末までに5日移動平均線を上抜くと同時に7月4日の高値を更新する必要がある」としましたが、まさに指摘した通りの期間で高値を更新して上昇トレンド入りを果たし、7月28日の終値でおよそ1年半ぶりとなる15500円台を回復したわけです。
こうなりますと、トリプルトップが完成するのだと思い込んでいた投資家は踏み上げられていたことになりそうですし、迷っていた投資家も上昇に乗ることができずに押し目を待つことになってしまいそうです。
ではここでの対応ですが、トリプルトップ完成回避が確認されたのが7月4日の終値ベースの高値を抜いた25日になりますので、25日に上昇トレンド入りに自信を持った投資家は、取引終了前に株を買うことが考えられます。
一方で25日に買えなかった投資家は、月曜日に買うというのがその後の対処方になると思われます。またこうした買いは、スイングトレードで売買する人の重要な売買タイミングになりますので、見逃さないようにしなければならないところです。
逆に空売りをしていた投資家は、同じ日に買い戻す必要がある場面と言えるでしょう。
このようにトリプルトップが完成するかどうかのシナリオを、そうしてしておくことによって思い込みによる無駄な売買を減らすことができると同時に、売買タイミングも的確に計ることができると考えられます。
フォーメーション分析の使い方として、結果論ではなく、その先行きを読んで、「こうなったら、こうする」というシナリオを描くことによって売買判断に役立てることができるということが、おわかりいただけたでしょうか。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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