マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。前回、トリプルトップ完成が回避され、株価は上昇に向かったことについての検証を行いました。またその中で「こうなったら、こうする」といった対応について考えておくことが重要だともお話ししました。
ただ将来の値動きを予測して、「こうなったら、こうする」と自分の行動を決めるためには、現状分析が正確に行われる必要があると同時に、フォーメーション分析に分類される形から次に起こる株価の動きが頭に浮かばなければなりません。
特に今回紹介したトリプルトップが回避されて一気に高値を更新するフォーメーションでは、予測を誤ると全く逆に動いてしまうため、損失が拡大し兼ねません。そうしたなかで、今回のトリプルトップを回避した値動きですが、実はこの「形」(トリプルトップ崩れ)にも正式な名称があるのです。
それは、「ダイヤモンドフォーメーション」と呼ばれる形です。それではチャートをご覧いただきましょう。
まずトリプルトップの特徴からおさらいしましょう。トリプルトップはその名の通り、3つの高値が発生したあとに、株価がネックラインを下抜いて下落するものでしたが、トリプルトップを形成する過程で実は2つのフォーメーションが形成されているのですが、みなさんはご存知でしょうか。それは、逆三角形(拡大)型の三角もち合いと、徐々に値動きが小さくなる通常の三角もち合いの2つが連続して交互に形成されたあと、サポートラインとなるもち合いの下限やネックラインを下抜くことでトリプルトップが形成されることになるのです。
一方、連続して発生する2つの三角もち合いのサポートラインではなく、抵抗線を上抜いたところで、このダイヤモンドフォーメーションが完成することになります。
このように2つの三角もち合いが連続して形成されたあと、下に放れるのがトリプルトップで、上に放れるのがダイヤモンドフォーメーションということなのです。
したがって、日経平均株価のチャートに示したように、2つ目の三角もち合いが形成されるなかで、上値の抵抗線を引いてみると、いつごろまでに上抜ける必要があるのか、が分かるようになるのです。
こうした上昇と下落の真逆となるフォーメーションの両方を知識として持っているからこそ、逆に動きそうな時の予測できることになると同時にその対応も浮かんでくることになるのです。
いかがだったでしょうか。これまで結果としてしか見ていなかったフォーメーション分析ですが、実戦で使うときには先行きの動向を考えるために使うと言うのをおわかりいただけたのではないかと思います。フォーメーション分析をうまく活用して、先行きを予測できるようになってください。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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