マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回から「窓」について詳しくお話ししていきたいと思います。株価チャートでは、翌営業日に価格が飛んで取引が始まることがありますが、これを「窓」と呼んでいます。またこの「窓」は株価チャートだけではなく、為替や原油、金などのチャートでもまれに見つけることができます。
でも、なぜチャートに窓があくのでしょうか。また、為替などに比べ株の方が、窓が開き易い傾向にあります。そこで、窓がなぜあくのかから考えていきましょう。
それでは個別株を見てみましょう。
これはソディック(6143)の日足チャートです。点線の丸で囲んだところが、窓をあけたところです。ここではなぜ窓があいたのでしょうか?まず7月17日、18日に窓をあけた理由を探ってみると、16日の取引終了後に「研削機能を備えた金属3D(3次元)プリンターを開発、10月に発売する」、と発表しました。このことがきっかけとなり、買い気配となって17日はストップ高まで買われ、18日も買い気配が続き、その後も上昇トレンドが続く結果になりました。
また今月18日の上昇は当日の日刊工業新聞で「世界最薄クラスの導光板を成形できる射出成型機を開発した」と報じられたことがきっかけとなり、株価は再び買い気配となって窓をあけたあと8月5日高値1,032円を更新するところまで上昇する結果になっています。
このように「上方向に窓をあける理由」として、良いニュースが報じられて投資家の買いが集まったことで取引が成立せず気配だけが切り上がるかたちになり、買いが買いを呼ぶ状態になって大きく上昇していると考えられるのではないでしょうか。
株式市場では個別株のニュースが、取引が終了してから発表されることが多いため、翌営業日に投資家の買いが集まる形になり、「窓があき易い」と考えられるのです。
一方、為替市場で日足のチャートを見ても窓はほとんどあいていません。なぜなら、為替の取引は24時間取引であるため、ニュースや話題がほとんど取引時間中に吸収、消化されてしまい個別株の様な窓は頻繁にあかないことになるのです。
次回も窓についてお話ししますのでお楽しみに!
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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