第60回「16年の運用実績を誇る米国セクターETF」 【ETF解体新書】

マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。

第60回「16年の運用実績を誇る米国セクターETF」 【ETF解体新書】

こんにちは。晋陽FPオフィス代表のカン・チュンドです。株式市場という沃野を業種別というカテゴリーで切り分ける際、日本より米国のほうがざっくり区切っているように思えます。SPDR(スパイダー)の米国セクターETF、『Select Sector SPDR ETFs』は、S&P500指数に組み入れられる企業(500社)をたった9つのセクターで分類する業種別ETFです。これらのセクターETFは1998年に米国市場に上場し、老舗のETFとして米国人投資家の間で広く知られています。
この7月よりマネックス証券でも購入可能になりました。(米国には専用サイトもあります。『Select Sector SPDR ETFs』http://www.sectorspdr.com/sectorspdr/)

・一般消費財セレクト・セクター SPDR ファンド(XLY)
・生活必需品セレクト・セクター SPDR ファンド(XLP)
・エネルギー・セレクト・セクター SPDR ファンド(XLE)
・金融セレクト・セクター SPDR ファンド(XLF)
・ヘルスケア・セレクト・セクター SPDR ファンド(XLV)
・資本財セレクト・セクター SPDR ファンド(XLI)
・素材セレクト・セクター SPDR ファンド(XLB)
・テクノロジー・セレクト・セクター SPDR ファンド(XLK)
・公益事業セレクト・セクター SPDR ファンド(XLU)

上記いずれのセクターETFも年間経費率は0.16%。1日当たりの平均売買高はもっとも少ないXLBで450万口程度、もっとも多いXLFだと3000万口弱となります。純資産残高も50億ドル~170億ドル程度あり、規模がたいへん大きなETF群と云えるでしょう。ところで、どのセクターETFを選ぶかという点で、意外な力を発揮するのが先ほど紹介した専用サイト『Select Sector SPDR ETFs』です。トップページ上部のタブ「TOOLS」から、「Sector Tracker」をクリックしていただくと、9本のセクターETFの「期間別リターン」が確認できます。あるいは、TOOLS→Sector Trackerから「Sector Charting」をクリックしてみましょう。5Y(5年)を選び、右側の9本のセクターETFをすべてチェックすると、直近5年間の9本のセクターETFの「チャート」を見ることが出来ます(それぞれの値動きに違いがあることが分かりますね)。

また、TOOLSから「Correlation Tracker」をクリックしてみます。一例ですが、10-yearを選び、Tickerのところに「AGG」(iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF)と入力してみましょう。最後に「CORRELATE」をクリックすると、9本のセクターETFとAGGの直近10年の「相関係数」が表示されます。上記機能は資産配分決定の手助けとなるでしょう。最後に、9本のセクターETFの「ベータ値」を確認すると、公益事業セレクト・セクター SPDR ファンドの「0.19」、生活必需品セレクト・セクター SPDR ファンドの「0.55」という低さが目立ちます。ベータ値は市場全体(この場合はS&P500)との感応度を示しますから、両ETFのボラティリティの低さが伺えます。


コラム執筆:カン・チュンド

晋陽FPオフィス代表  http://www.sinyo-fp.com/

2000年にFP事務所を開業以来、資産運用に特化したセミナー、コンサルティング業務を手がける。

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