第57回 窓について その34 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第57回 窓について その34 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。前回お話ししたように、「週足のエグゾーションギャップを日足に分解してどのように売り時を考えればよいのか」についてお話したいと思います。
では早速チャートで確認してみましょう。

20150428_fukunaga_graph1.jpg

上記のブルボン(2208)のチャートを日足に分解してみますとこんな形になります。

20150428_fukunaga_graph2.jpg

上記の四角い点線で囲まれた部分が週足でエグゾーションギャップを形成した期間(3月23日~27日)になります。この週は週初となる3月23日に小さな窓をあけ上昇して取引が始まったあと、翌24日に大きく上昇しましたが、この日に高値2,100円を付けたあと上ひげを形成しているのが分かります。

この23日と24日の2日間のように、23日に窓をあけて上昇して始まったところで後ろに節目がないことからランナウェイギャップが発生したと考えられ、24日も上昇しそうだと考えるのがこのときの窓の判断になります。

ただ24日は上ひげを形成しているため、翌25日の動向が重要になります。なぜなら、上ひげを形成した翌営業日に上昇すると同時に上ひげを帳消しにすることができないと、それだけ売り圧力が強いことが意識され、週足では上ヒゲ形成がほぼ確定してしまうことになるからです。

したがって、24日の上ヒゲ形成したところまでなら単なる利益確定売りと考えられるところですが、翌25日の株価が一度もプラスになることなく、一気に大陰線を引いて終えていますので、ここで一旦利益確定を行うのがポイントなると考えられるのではないでしょうか。

また、25日に売りそびれてしまった投資家は、週末となる27日に5日移動平均線を割り込んで始まったところも、売りのポイントになるのではないかと思われます。
その理由ですが、5日移動平均線を割り込んで下降トレンドに転換することが懸念されるからです。

このように、週足で窓を開けたケースでも、毎日株価をチェックすることが必要だということがお分かりいただけたのではないでしょうか。また、日々のローソク足が一週間でどのようなローソク足になっていくのかも予想しながら売買タイミングを計るというのが、エグゾーションギャップで損をしないためのコツと言えるでしょう。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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