マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。前回まで週足の窓の上昇パターンについてお話ししてきましたが、今回は下落パターンについてです。
週足で窓をあけて下落するパターンとは、週末に悪材料が出て、週初から売り気配で始まるパターンになります。
今の季節は決算発表シーズンですので、結果が予想に届かなかったり、減益になったり、赤字になったりと言うケースが考えられますが、今回分析する銘柄は戸田工業(4100)です。
それでは戸田工業(4100)週足チャートをご覧いただきましょう。
週足チャートを見ると、5月18日から始まる週で大きく窓あけて下落しているのが分かります。
では、この窓はどの窓になるのでしょうか?「コモンギャップ」、「ブレイクアウェイギャップ」、「ランナウェイギャップ」、「エグゾーションギャップ」と、4種類あったのを覚えていますか?
実際のトレードでは、あけた窓がどの窓なのかをまず知ることによって、その後の動きを予測することが重要です。
さて回答ですが、この窓は、「コモンギャップ」になります。なぜなら、過去の値幅の範囲内での値動きになるからです。
そのため、株価の方向を見ますと、窓をあけたあと、ほぼ横ばいで推移しているのが分かります。
このように週足で大きな窓をあけて取引が始まった場合でも、過去の値幅の範囲内である(=コモンギャップ)場合、一気に売り込まれることは少なく、どちらかと言うと、下げ止まったり、一時的に反発したりするケースが見られることが多いのが特徴です。
ただ、今回の下落は、今期の業績見通しが当期利益で前期比28.5%の減益予想となっていますので、株価が反発し難い状況になっているのではないかと思われます。
このように、週足の「コモンギャップ」も日足の「コモンギャップ」同様、値動きが限定的になると考えられそうですね。
次回も窓の下落パターンの話しが続きますので、お楽しみに。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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