第67回 窓について その44 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第67回 窓について その44 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

前回は、日経平均株価が2週続けて月曜日に窓をあけて下落していたことから、その窓にお話ししましたが、今回はその検証です。
何について検証するのかといいますと、過去に下げ止まった価格の節(フシ)が如何に重要かという点についてです。
それでは例によってチャートをご覧いただきましょう。



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上記チャートに示されているように、2週連続で週初に窓をあけてスタートしましたが、これらの窓はコモンギャップとしました。また、下落が加速するような窓ではないとお話ししていましたが、注意点も指摘していました。

それは、6月18日の安値を割り込むような窓があいた場合、安値の節を下回って始まることから、「ブレイクアウェイギャップになる可能性がある」というものでした。
ブレイイクアウェイギャップはその名のとおり、直近の安値や高値をブレイクしてその方向にトレンドが発生するパターンになりますから、今回のケースでは下方向に窓をあけることになるため重要な売りのポイントになるわけです。

そこで7月8日の日経平均株価の値動きを見てください。この日は下方向に窓をあけてスタートしたあと、窓を埋められずにそのまま下落基調となり、このとき指摘した7月8日安値を下回ったところから、一気に下落が加速し、大陰線を形成する結果になりました。
また、翌営業日は窓をあけて下落して始まりましたが、次の下げ止まりの節と考えらえる5月7日安値19,257円85銭を下回ると同時に、4月1日安値18,927円25銭に近づいたところで一気に買い戻され、最終的にはプラスとなり、取引開始時に発生していた窓が取引終了時には消えてしまいました。そのため「幻の窓」になってしまったということが言えるのではないでしょうか。

このように、上昇トレンドのなかで発生した下落方向の窓は、下げ止まりの節を割り込んで下落加速するパターンと、割り込んだあと買い戻しされるパターンがあるということが言えそうです。
特に売買に慣れてきて、信用取引で空売りなどを使うようになったときは、買い戻しのタイミングになりますので覚えておきたいところです。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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