マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回も引き続き窓についてお話しします。
ところで今週から3月期決算企業の決算発表がスタートしますが、決算発表の結果が株価を大きく動かすことはみなさんよくご存知だと思います。
そうしたなか、決算発表の結果が出る前に、これまでお話しした窓の業績と窓明けの状況を確認しておいてほしいと思いますが、今回は途中になっていた第64回の下落パターンの検証です。それでは例によってチャートをご覧ください。
第64回では、このときの窓を「コモンギャップ」としました。また、コモンギャップといえども、下方向に株価が放れているため、押し目買いを行うには下げ止まりを確認する必要があるとしました。
さらに下げ止まりの目途として重要なのは、過去に下げ止まったところ(節目)だとしましたが、さて結果はどうなったのでしょうか?
17日までのチャートを見ますと、窓を開けたあとその週は下ヒゲをつけるなど下げ渋りの動きを見せました。また6月1日週は陽線をつけるなど、反発の兆しも見せていましたが、その後の株価をさらに追ってみますと、6月8日週は陰線の包み足を形成し、下げ止まりの兆しが崩れる結果となっているのがわかります。この結果を見る限り下げ止まりの確認が重要だということがわかります。
またその後も上ヒゲを形成しながら下落基調が続き、7月6日週には上下にヒゲの長い陰線の十字足を形成するなど、見方が強弱対立する形となり、7月13日週は小幅反発して終えています。
さて、ここで重要なのが、何をもとに下げ止まりと判断するのかですが、7月6日週の安値とその水準に注目してみてください。
第64回で下げ止まりの目途と指摘した、2014年10月14日週の安値315円に近い321円が安値となっていることから、節目(315円)に差し掛かったところで売り買いが交錯したあと、翌週に反発しているのではないかと考えられるわけです。
このように過去下げ止まった価格というのが投資家に意識されているというのがお分かりいただけたのではないかと思います。
さて、では今後の動向についてですが、このまま321円を割り込まないようであれば、これから本格化する決算発表の結果次第では本格反発への期待が高まるのではないかと思われますが、一方で業績が予想を下回るようですと、321円や今回下げ止まりの目途とみられる315円を割り込むことも考えられますので、今の時期は決算発表の結果と合わせて確認する必要があるのです。
したがって、保有株の決算発表スケジュールなどをしっかり確認し、利益を伸ばすことはもちろん、損失の拡大や売りそびれのないよう注意するようにしましょう。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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