第69回 窓について その46 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第69回 窓について その46 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も下落パターンの窓についてお話ししたいと思います。
先週は週足の「コモンギャップ」が発生したあとの下げ止まりの目途を、過去の下げ止まったところである節目(ふしめ)から導き出し、目安となることがわかりました。
そうしたなか今回も下降トレンドのなかであけた別の窓をご覧いただき、どの窓に分類されるのか一緒に考えたいと思います。それではいつものようにチャートをご覧ください。


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このチャートを見て最初に気が付くことは、ダブルトップを形成していることと、ダブルトップ完成時のポイントとなるネックラインを下回る重要なところで、週初から「窓①」が発生し、下落トレンドが始まったことです。

では、ダブルトップのネックラインを割り込むところで発生したこの「窓①」ですが、この窓はどの窓に分類すればよいのでしょうか。

過去の値動きの範囲内で発生していることからしますと、前回と同様の「コモンギャップ」と考えられるかもしれません。

ただ、ダブルトップのネックラインを下回るところで発生している窓であると同時に、「窓①」が発生してからの下降トレンドの加速を考慮しますと、「コモンギャップ」という定義付けは値動きと少しズレがあるように思われます。

そこで、「窓①」のように、株価が天井を付けるときに発生した窓で、特にネックラインのような天井形成を決定づけるような場面で下向きにあけた窓を、その後の下落の加速を考慮し、「ブレイクアウエイギャップ」というふうに定義付けしたいと思いますが、みなさんはどう思われますか?

では続いて、「窓②」についてです。この窓も7月27日月曜日と、週初にあけた窓ですが、この位置での発生をどう捉えればよいのでしょうか。

「コモンギャップ」なのか、あるいは「ブレイクアウエイギャップ」なのか、それとも...。「窓②」は、「窓①」のように、その後の動きが見えていませんから、後付で判断することができませんし、仮に判断を誤ると損失拡大や、売らなくてよいところで売ってしまうことになってしまうかもしれません。

ただここで質問しているように、週初から発生した窓を分析することによって、売らなければならい窓なのか、保有したままでもよい窓なのか、あるいは買った方がよい窓なのか、などを考えることにつながり、実際のトレードでの売買判断につながると同時に損失を減らしたり、あるいは利益拡大に結びつけたりすることができるようになると考えられるのです。

したがって、皆さんもこの「窓②」をどの窓と位置付けるのか考えてみてください。それではまた次回以降、一緒に検証してみましょう。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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