第82回 窓について(下落パターン) その59 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第82回 窓について(下落パターン) その59 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。前回宿題が出ていましたが、みなさん調べてみましたか?では、念のため前回の宿題をもう一度見ておきましょう。宿題は、「3つ目の窓はどの水準にあてはまるのでしょうか。」というものでした。それではチャートをご覧ください。


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3つ目の窓をあけたところで下げ止まった水準を調べてみると、水色の丸で囲んだ9月29日の安値382円と11月4日の高値459円の値幅の76.4%押しの水準である400円17銭とほぼ同じ400円で下げ止まっているのがわかりました。

(計算式)

459円―(459円―382円)×76.4%=400円17銭


なぜこのような中途半端と思えるような水準で下げ止まっているのでしょうか。これには理由があります。

株価の動向を見ると分かりますが、2014年12月に大きく上昇して変動率(ボラティリティ)が大きく上昇しましたが、そのあとは、2014年12月の高値629円と同年11月10日週の安値309円の値幅の範囲内での値動きになっていると同時に、高値を切り下げ、安値が切り上がるといった、もち合いを形成しているのがわかります。

こうしたもち合いを形成していることから、株価変動のエネルギーが低下していると考えられ、3つ目の窓があいても、売り込む力はほとんど残っていないのではないかというのがその理由です。

また、窓をあけたところの売買高を見ると、3つ目の窓の売買高が最も少ないわけですが、窓あけの局面で売買高が減少していることから、値幅の範囲も、直近の狭い値幅をもとに変動範囲を導き出す必要があると考えられるのです。

このように、窓があいたあとの下げ止まりの水準が、常に同じ値幅の範囲から算出されるわけではないことを覚えておくと、押し目買いの時の参考になるのではないかと思われます。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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