第83回 窓について(下落パターン) その60 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第83回 窓について(下落パターン) その60 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回も窓についての話しの続きです。今回は、11月10日の原稿で取り上げた(この週の月曜日に売り気配で始まった)銘柄を検証したいと思います。

検証方法としては、窓をあけて下落した銘柄の窓の種類が何なのか。また窓をあけて下落して始まったあとの下げ止まりの目処が、これまでみなさんと一緒に確認してきた、過去に安値をつけた水準や、フィボナッチの水準が当てはまるのかなどです。

これらの分析ができれば、業績が悪化して下落した場面でも怖がる必要が無くなると同時に、新たに投資したい投資家は、下げ止まり後のリバウンドを狙うこともできるようになるのではないかと思われます。

それでは、11月10日に取り上げた銘柄を紹介します。JUKI、アシックス、DOWAホールディングス、ヘリオステクノホールディング、バイテックホールディングスでしたが、今回はアシックスです。

では、早速週足チャートを見てみましょう。

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11月6日の取引終了後に発表された業績発表で、2015年12月期連結決算予想を下方修正したことが嫌気され、9日の月曜日から売り気配となりました。

チャートを見ると分かりますが、8月12日に4,000円をつけたあと反落し、9月29日に2,763円まで下落する場面がありました。

その後反発に転じていましたが、業績の下方修正が発表され、大きく窓をあけてスタートする結果になりました。

このよう状況のなかで週初から下落する展開となっていることを考えますと、みなさんはこの窓をどの窓と考えますか?

ここでのポイントは、9月29日の安値を下回って始まるのかどうかだと思われます。仮に9月29日の安値を下回って始まるようですと、下方向のブレイクアウトギャップと考えられるのでないかと思われますが、9月29日の安値の手前の2,820円で始まりました。

そのため、この窓はコモンギャップと想定され、下げが何処までも続く窓ではないと予測できます。

ただ、値がついた後に9月29日の安値を下回りましたので、どこまで下げるのか目処が無くなった状態と考える必要があります。

そこで、過去の安値を探ってみると、2月16日につけた2,634円が見つかりましたので、下落が続いた時の下げ止まりの目処はこの2,634円となるわけです。

そして実際の窓あけ後の安値を見ると、2,661円となり、その後は反発に転じていますので、上手く過去の安値が機能したと言えるのではないでしょうか。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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