第86回 窓について(下落パターン) その63 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。

第86回 窓について(下落パターン) その63 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回も窓についての話ですが、11月10日付けのこのコラムで取り上げた、週初から窓をあけて下落している銘柄の窓の種類と下げ止まりの目途を検証しています。
この11月10日に窓あけて下落した銘柄は、JUKI、アシックス、DOWAホールディングス、ヘリオステクノホールディング、バイテックホールディングスでした。
そこで今回はDOWAホールディングスを取り上げます。ではチャートを見てみましょう。


20151222_fukunaga_graph1.jpg


まずは11月10日にあけた窓の種類からですが、これは、過去の値幅の範囲内ということになりますので、コモンギャップということになると思われます。

また、コモンギャップが発生したあとの下げ止まりの目途として挙げられるのが、過去に下げ止まった価格でした。

この銘柄もコモンギャップが発生したあと、少し割り込んだものの9月の安値891円近辺で下げ止まって反発に向かいましたが、13週移動平均線に近づいたところや、13年4月の安値から15年8月の高値までの値幅の半値水準で止まってしまい、再び反落しているのがわかります。
問題はそのあとです。12月に入ってから戻りの鈍さが投資家に嫌気されたのか、11月に窓をあけたときの安値884円を割り込むと、さらに下落が続く結果となっています。

このように、最初に窓開けた時の安値を割り込んでしまいますと、次の下げ止まりの目途が見つけにくくなります。なぜなら、コモンギャップだと考えていた状況に変化があらわれ、普通の窓から、下落が加速する窓に変化した可能性が高まるからです。

続いて12月21日現在の株価を見ますと、今年1月の安値837円を下回る835円をつける場面があるなど、下げ止まりと判断するには心もとない動きになるように思われます。

仮に戻りが鈍く下落が続くようですと、昨年10月の安値818円まで下落することも考えられそうです。

このようにコモンギャップが発生したあとの安値を割り込むと、さらに下落基調が強まることが考えられますので注意しておきたいポイントです。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

マネックスからのご留意事項

「特集1」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。

商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。

マネックスメール登録・解除

コラム一覧