第95回 窓について(下落パターン) その72 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第95回 窓について(下落パターン) その72 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回も下落パターンの窓についての話です。前回は東天紅の窓がコモンギャップなのかどうかを注目ポイントにしましたが、今回は上場来安値を更新してしまった銘柄の窓について分析してみたいと思います。銘柄は国際石油開発帝石(1605)です。では週足チャートを見てみましょう。

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週足チャートを見ると、窓が2つあいているのが分かります。まず、左の窓から確認してみましょう。
最初に株価のトレンドを見ると、全ての移動平均線が下向きで、26週移動平均線に押し返された翌週に窓をあけて下落しています。また、この窓をあけたときの直前の安値が2015年9月29日の1,028円50銭だったのですが、その値段も割り込む結果となりました。
また、翌週に下ヒゲを形成して値を戻す場面がありましたが、窓を埋めることができずに反落する結果となっています。
そうしたなか、今週月曜日に売り気配で始まり、2月22日現在、窓があいた状態となっているのです。さて、ここまでの値動きを見て、みなさんはこの窓をどの窓だと考えますか?
そこで、冒頭に書いたことを思い出してみてください。この銘柄は、実は22日につけた安値が上場来安値となっているのです。
みなさんは、現在取引されている株価だけを見ていることが多いかもしれませんが、現在の価格がどの水準なのかを常に意識して分析に役立てる必要があります。
また、この窓が上場来安値をつけた窓だと分かった時点で、これまで勉強してきたことを思い出し、2つの窓をイメージしなければいけません。
1つは逃げる窓(=ランナウエイギャップ)です。ランナウエイギャップは上昇時の窓の解説のときに話をしましたが、株価が高値を更新して上昇を続ける過程で、窓をあけて上昇した場合、そのまま上昇が加速することがあるのをお話ししましたが、今回は下落局面で発生しているわけですから、どのように考える必要があるのでしょうか。
株価が安くなったので、買いのタイミングと捉えるのでしょうか。それとも...。そして2つ目の可能性として考えられる窓は、どの窓と考えればよいのでしょうか?
答えは次回にしたいと思いますので、みなさんも考えてみてください。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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