第100回 窓について(下落パターン) その77 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第100回 窓について(下落パターン) その77 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

こんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週は前回の続きになります。
前回は右端の窓がどの窓になるかでした。その窓とは、コモンギャップとランナウエイギャップでしたが、みなさんはどのように考えましたか?
それでは実際のチャートを見てみましょう。

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チャートは先週のままでアップデートされていませんが、右端のところであけた窓から過去に遡って見ると、表示期間は長いですが、過去の値動きの範囲のなかで窓をあけているのが分かります。
これまでの考え方では、過去の値動きのなかで窓が発生したとき、大きな方向性が出ないことから、コモンギャップになるのではないかという考えになっていたわけですが、この銘柄のように新興市場の銘柄の値動きを見るとどうでしょう。
たとえば、2014年11月にあけた窓が発生したあとも、下方向にトレンドが発生しているのが分かります。
また、2015年3月に発生した窓も一旦は下げ止まる場面がありましたが、戻しきれずに下落基調が続いています。
さらに、同年5月にあけた窓も一旦下げ止まったあとに戻しきれずに下落基調が続く結果になっています。
このように、新興市場の銘柄の窓の場合、ランナウエイギャップのように一気に下落基調が続くわけではないものの、トレンドを形作っていることが見て取れます。
これは、新興市場銘柄が一方方向に動きやすいために起こる値動きの特徴と考えられます。そのため、一旦買い戻しが入っても戻りが限定的になり、再び下落基調が継続すると考えられるのです。
こうした状況から、新興市場銘柄の場合、過去の値幅の範囲内であっても、発生した窓は、コモンギャップのように普通の窓といった考え方ではなく、トレンドが加速する可能性がある窓と見た方が良いのではないかと思われますので、押し目買いをおこなって損失が拡大するようなことがないよう注意してください。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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