マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週は決算発表のピークを迎えますが、現在のテーマである窓(下落パターン)は、業績の結果と密接な関係にあることは、みなさんもお分かりだと思います。
たとえば、業績が悪化したことで売られたり、増益でも予想に届かなかったことで売られたり、といった反応が見られます。
ただ、これらのような失望売りが出たとしても、常に窓があくわけではありません。特に週足で窓があくためには、一定の条件を満たす必要があります。
いくつか挙げると・・・。
1.前週末、または、週初の取引開始前に売りとなる材料が投資家に伝わる必要がある
2.週初の取引開始時から売り気配で始まる必要がある
こうした条件にあてはまる内容やタイミングを考えると、週末の取引終了後に決算が発表される必要があることになります。
そこで、6日に業績が発表された企業のなかで、売り気配で始まった銘柄を調べてみると、2つの銘柄が見つかりました。1つはプラッツ(7813)、もう1つはジャパンインベストメントアドバイザー(7172)です。
では、プラッツを見てみましょう。
上記の週足チャートを見ますと、4月15日から上昇が始まり、13週や26週移動平均線を上回って推移しましたが、下向きの52週移動平均線に押し返されたあと小動きとなるなか、5月6日に決算発表を受けて売り気配で始まりました。それが右端のローソク足になります。
こうした値動きになると、投資家の判断でもっとも困るのは、4月15日の週と翌週との間にあけた窓を埋めてしまうかどうかだと思われます。
過去の値幅の範囲内での値動きと考えれば、コモンギャップと考えられますが、窓を埋めるところまで我慢していた場合、損失が拡大してしまうことが考えられるほか、株価がもどらないことも考えられ、判断に迷うところです。
そこで注目する必要があるのが、週初の取引時間中の安値を、翌営業日以降、終値ベースで更新するかどうかです。
一概に言えないかもしれませんが、仮に更新するようですと、投資家の損益状況が悪化すると同時に買いが減少することが考えられ、窓埋めの現実味が増すことが予想されます。
一方、取引時間中に安値を更新しても、終値で更新しなければ、売り物が減少したりすることが期待できるのではないかと思われます。
以上のようなことから、今週末にピークを迎える決算発表で、みなさんが保有している銘柄が、仮に売り気配で始まった場合、どのように考えればよいのか事前にシミュレーションしておき、困らないようにしておきましょう。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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