マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も新興市場銘柄の窓についてですが、前回は実践的に下げ止まりの目途を探してみましょう。と、いうものでした。
また、先週の月曜日の取引が終了した時点で、下げ止まりの目途が2ヵ所考えられるとしましたが、みなさん探してみましたか?
それでは、先週取り上げたブランジスタ(6176)の週足チャートをいつものように見てみましょう。
先週の20日終了時点でストップ安となったために窓があくことになったわけですが、このときにあけた窓をコモンギャップ(=普通の窓)とした場合、下げ止まりの目途と考えられるところの特徴を考えると、1つはサポートになりそうなところ。もう1つは、過去の安値や高値といったところになるのではないかと思われます。
そこで、まずサポートになりそうなところを見つけました。ただ、サポートになりそうなところといっても、人によって答えが変わってしまうかもしれません。
こういう時に誰が見ても、はっきり分かりやすいサポートとは、そうです。移動平均線になります。ただ、移動平均線といっても、下落時のサポートになると考えた場合、移動平均線が上向きである必要があります。
なぜなら、週足のように期間が長い上向きの移動平均線は、一時的な下落でも向きの変動が小さいからです。
では移動平均線を見てみましょう。20日の取引が終了した時点で株価よりも下に位置していて、上向きの移動平均線となると、さてどの移動平均線になるのでしょうか。そうです。週足ですから26週移動平均線となります。
ただ、ストップ安が続いたことに加え、戻す場面が一度もなかったことから、一気に26週移動平均線を下回っているのが分かります。
このように、コモンギャップと考えられる窓でも、上昇時の値幅が大きい銘柄の場合、反落するときにも同様に大きな値幅になるのを覚えておきましょう。
また、結局週末を過ぎても26週移動平均線を下回ったままで終えていることから、1つ目の下げ止まりの目途は突破されたことになるわけですが、仮にみなさんが保有している銘柄が窓をあけて下落したときに、下げ止まりの目途を1つしか考えていなかった場合どうなるでしょう。
もし、保有している銘柄の下げ止まりの目途をブレイクされてしまったら、どのようにしてよいか分からなくなってしまうのではないでしょうか。
今回のケースがまさにそれです。1つ目の下げ止まりの目途を割り込んでも、2つ目の下げ止まりの目途があれば、どのように対応すればよいのか、1つ目の下げ止まりの目途を割り込む前に考えることができるのではないでしょうか。
では次回、その2つ目の窓についてお話ししたいと思いますのでお楽しみに。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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