第112回 窓について(下落パターン) その89 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第112回 窓について(下落パターン) その89 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週は、前回途中となっていた2つ目の下げ止まりポイントについてお話ししたいと思います。
それではいつものようにチャートを見てみましょう。

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前回解説した1つ目の下げ止まりの目途は、分かりやすい上向きの26週移動平均線でした。ただ、一気に26週移動平均線を下回ったあとのローソク足を見ますと、十字足を形成したあと、今週に入っても反発する動きとはなっていないのが分かります。
そこで、2つ目の下げ止まりの目途が必要になってくるのです。もちろん、これからお話しする2つ目の下げ止まりの目途で止まるかどうかは分かりませんが、仮に目安となる水準で下げ止まって反発するようであれば、売買判断の役に立つと考えられますから、下げ止まりの目途を1つに決め打ちするのではなく、2つ目の目途も探しておく必要があります。

では、その2つ目の下げ止まりのポイントですが、チャート上に示されているように、2015年12月の高値である2,127円になるのではないかと思われます。
その理由ですが、この銘柄の窓について最初に解説したときのことを思い出してみてください。そもそも今回あけた窓はどの窓だったのでしょうか。
そうです。「コモンギャップ=普通の窓」でした。このコモンギャップの場合、「ランナウエイギャップ=逃げる窓」や「ブレイクアウエイギャップ=高値や安値を突破する窓」のようにトレンドが加速するものではないと考えられるわけですが、指摘したように、7月4日現在までのところ株価は下げ止まっており、「コモンギャップ」とした判断が正しかったように思われます。
そうしたなかで、窓が更にあくような下落は発生しないと考えた場合、株価が下げ止まりそうな過去の高値や安値などを見つければよいのです。
そこで見つかったのが、前述の2015年12月の高値になるのです。また、この高値の前に、同じ2015年の11月にも2,109円をつけて押し返されており、この2,100円を少し上回った水準が2つ目の下げ止まりの目途として挙げることができると考えられるのです。
実際の株価は、この水準よりも高いところで下げ止まっているように見えますが、テクニカル的には、反発して前週の高値を更新するまでは下げ止まったとは判断できませんので、今後の動向が注目されます。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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