第114回 窓について(下落パターン) その91 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第114回 窓について(下落パターン) その91 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も窓の下落パターンについてお話ししたいと思います。
ところで前回は、東京市場が大幅高となっていたにも関わらず、窓をあけて下落した九州電力についての話でした。
また、このときあけた窓が、どの窓なのかが注目ポイントとなっていましたね。考えられるパターンは2つでした。1つは前回表示した期間のなかで、下げ止まりの目途がなかったことから、ランナウエイギャップの可能性があること。
また一方で、エグゾーションギャップ(消耗ギャップ)の可能性もあるため、表示期間を伸ばして確認してみる必要があるというものでした。
みなさん。期間を伸ばして確認してみましたか?それではチャートを見てみましょう。

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上記のチャートは、2012年8月6日の週まで遡って表示していますが、このように表示する期間を長くすると、過去に株価の下げ止まったところが見えてきます。
今回下げ止まったところを見ると、全く同じ価格ではないものの、2013年4月の安値880円の手前で下げ止まっているのが分かります。
そこで本題に戻りますが、このように表示する期間を長くして見ると、今回あけた窓がランナウエイギャップ(=逃げる窓)ではないことが分かります。
また、過去の値幅の範囲内にあることからエグゾーションギャップ(=消耗ギャップ)でもないようです。そうなると、どの窓と考えればよかったのでしょうか。
では答えですが、このように過去の値幅の範囲内にあると同時に、過去に下げ止まった価格付近で止まっていることを踏まえますと、コモンギャップ(=普通の窓)と考えるのが妥当ではないでしょうか。
こうしてみると、長い期間のチャートを表示して見ることが大事であると同時に、売買判断に必要なヒントを与えてくれることがお分かりいただけたのではないかと思います。
ところで、今回下げ止まっている価格は、これまで何度が下げ止まりの目途として取り上げた、ある水準で止まっているのですが、みなさんわかりますか?
次回はその水準について解説したいと思いますので、みなさんも考えてみてください。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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