第117回 窓について(下落パターン) その94 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第117回 窓について(下落パターン) その94 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回も窓についての解説ですが、今回から再び新興市場銘柄に戻って解説したいと思います。
みなさんご存知の通り、8月上旬は3月期決算企業の第1四半期の業績が発表される時期になりますが、決算の結果が良いからといって必ずしも買われるとは限らず、またその逆も見られます。
さらに、この時期にある傾向として、同業種の決算が悪かったり、悪材料が出たりしますと、つられて売られる(いわゆる連想売り)ものも見られたりします。
そこで今回分析するのは、業績が悪いなか、他の薬品株の売りに連動する形で週初から窓をあけて下落した銘柄についてです。銘柄はUMNファーマ(4585)です。

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このチャートを見ると分かりますが、株価は右肩下がりになっており、下降トレンドが発生していると考えられます。
また、下降トレンドが発生しているなかで、今週8日の月曜日から売り気配で始まり、そのまま窓をあけて推移しています。
さらに、週足のローソク足を見ると、上ヒゲが形成されているので、窓をあけて始まったあと一旦値を戻したと考えられます。
ただ、値を戻しても、窓を埋めるところまで戻すことができずに、8日の段階では陰線を形成して終えているのです。
さて、このような形になってしまった場合、ここで発生した窓は、どの窓と判断すればよいのでしょうか。
直近を振り返ると、過去に下げ止まったところが見当たりません。このようなパターンになったときは、ランナウエイギャップ(=逃げる窓)、ブレイクアウエイギャップ(=節目を抜ける窓)、エグゾーションギャップ(=消耗ギャップ)のどれかということが頭に浮かびますが、前回まで解説に使っていた九州電力は、過去に遡ってチャートを見ると、さらに安値がありましたので、コモンギャップということも考えられそうです。
さて、このUMNファーマで発生した今回の窓はどの窓なのでしょうか。またまた、宿題ですが、みなさん考えてみてください。次回答えを発表したいと思います。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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