第118回 窓について(下落パターン) その95 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第118回 窓について(下落パターン) その95 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。前回の宿題を覚えていますか。また考えてみましたか?
前回の宿題は8月8日の週にあけた窓がどの窓なのかというものでした。また、前回は2013年9月からチャート(週足)表示しましたが、そこでは下げ止まったところが確認できませんでした。
過去に遡って下げ止まりの目途があるかないかは、窓がどのタイプのものなのかを判断するために非常に重要なカギになるものですから、確認が必要になります。
そこで、株価が下落基調にあるときは下げ止まりの目途が見つかるまで遡って下げ止まりの目途を確認してみる必要があるのです。
ということで、このUMNファーマの株価を遡れるだけ遡ってみました。

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上記のチャートが最大期間になります。というのも、この銘柄はマザーズに上場したのが、2012年12月だからです。そのため、このとき以前のマザーズ市場における株価はありません。
したがって、2012年12月の安値が当時の最安値となっていたのです。またその当時の最安値は1,173円でしたが、今回、窓をあけて下落したときの安値が1,109円ですから、当時の安値を割り込んでしまっていることになります。
さて、ここで本題に戻りますが、このように過去の最安値を割り込んで窓あけているとなった場合、考えられる窓の選択肢は3つです。1つ目は「ブレイクアウエイギャップ」、2つ目は「エグゾーションギャップ」、3つ目は「ランナウエイギャップ」です。
ではそれぞれの窓から予想される値動きを想定してみましょう。
まず「ブレイクアウエイギャップ」の場合ですが、株価が過去の最安値をブレイクすることになりますから、そのあとは下落が続くことが予想されます。
また、「エグゾーションギャップ」の場合、窓をあけて下落するものの、そこで下落が止まる(反発に向かう)ことが考えられます。
さらに「ランナウエイギャップ」の場合も、続けて窓があき、下落が続くことになります。
では実際のチャートはどうでしょうか。
確認してみると、8月8日の日につけた安値を割り込まずに下げ止まっているのが分かります。そのため、窓が続けてあく「ランナウエイギャップ」ではないと判断できます。
では、2つのうちどちらの窓なのでしょうか。それとも別のパターンなのでしょうか。
次回、チャートを確認しながら解説したいと思います。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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