マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回は前回の問題の答え合わせになりますが、みなさん考えてみましたか?
過去の最安値を更新するような窓が発生した場合、「ブレイクアウエイギャップ(逃げる窓)」になるのか、「エグゾーションギャップ(消耗ギャップ)」になるのかの違いは、「売り圧力が弱まった」か、または「売り圧力を吸収した」のどちらかになるとお話ししましたが、この銘柄の下落が加速しなかったことに加え、エグゾーションギャップと判断した理由はどちらになるのでしょうか?
では、実際のチャートを見て確認しましょう。
上記のチャートを見るとあることに気づくと思います。そうです。売買高の増加です。窓をあけて下落しても、「ブレイクアウエイギャップ」にならない理由として挙げられるが、陽線を形成することに加え、売買高が増加することだと思われます。
なぜなら、売買高が増加することによって、「売り圧力が吸収される」と考えられるからです。
そもそも売買高が増加して陽線が形成される理由を考えてみると分かりますが、買いのエネルギー(買い注文と言っても良いかもしれません)が、売りのエネルギーを上回ったことによって陽線が形成されると考えられますので、過去の安値を下回って発生した窓であっても、値段がついてから、下げ渋って陽線を形成するようなケースで、特に売買高が増加しているような場合は、「ブレイクアウエイギャップ」に見えても、売り圧力を吸収することによって結果的にエグゾーションギャップに変わってしまうと考えられるのではないかと思われます。
したがって、前回の問題の答えですが、もうお分かりのように、「売り圧力を吸収した」というのが正解になります。
このように、安値を更新して窓をあけても、陽線を形成して売り圧力を吸収するようなケースでは、下げ渋る場合があることを頭に入れておくと、安値で売ってしまうことを避けることができようになり、「売ってから株価が反発した」といって嘆くようなことは減るのではないかと思われますので、売買高にも注目するようにしましょう。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
マネックスからのご留意事項
「特集1」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。