第124回 窓について(下落パターン) その101 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第124回 窓について(下落パターン) その101 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。前回も宿題が出ましたが、みなさん考えてみましたか?
その宿題とは、「上昇時の窓と、下落時の窓の見分け方は?」というものでした。1つは、前回解説しましたが、「上方向や下方向に窓が続く」というのが、上昇時の窓、下落時の窓といった見分けるポイントになりましたが、もう一つのポイントとは何なのでしょうか。
では早速チャートを見ながら考えてみたいと思います。

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上記のチャートは今週月曜日までの株価を表示してアップデートした週足チャートになりますが、上昇時の窓や下落時の窓を見分けるためのもう一つのポイントは、既にお分かりの方もいらっしゃると思いますが、そうです。答えは、移動平均線の向きです。
チャートを見ると分かりますが、上向きに窓があいたとき、13週移動平均線と52週移動平均線が上向きになっているのがわかります。
一方で、下向きに窓があいたときは、この2つの移動平均線が下向きになっているのがわかります。
このように、上昇時の窓、下落時の窓を見分ける方法として、上向きの窓があいたときに、移動平均線が上向きなのか、あるいは下向きの窓があいたときに移動平均線が下向きなのかを同時に判断し、上向きの窓、下向きの窓と分ければよいわけです。
また、全ての移動平均線が同じ方向を示している方が、より強い上昇だったり、より強い下落だったりします。

では、この銘柄はどうでしょう。上昇時の移動平均線を見ると、繰り返しになりますが、13週と52週移動平均線は上向きになっていますが、26週移動平均線は、横ばいないしは下向きに見えます。
また、下落時の移動平均線を見ると、13週と52週移動平均線は明らかにした向きですが、26週移動平均線は、緩やかな下向きか、あるいは横ばいに見えます。
このように、全ての移動平均線が同じ方向を向いていないケースで、1本、ないしは2本の移動平均線の向きが他の移動平均線と異なるときは、上昇時や下落時の窓であっても、その勢いが続かないことが多いのです。
このように判断すれば、上昇時に窓があいたときに移動平均線とあわせて判断することで、上昇や下落が続きやすいのか、あるいは止まってしまうのかの判断に役立ち、高値掴みや安値で売ってしまうことを避けることができるようになるのです。

いかがでしたか?次回は、4つの窓の種類について一緒に考えましょう。

コラム執筆:福永 博之
株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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