第125回 窓について(下落パターン) その102 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第125回 窓について(下落パターン) その102 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。前回は窓を上昇時と下落時の2つに分けましたが、移動平均線との関係についてお分かりいただけたでしょうか。
そうしたなか今回ですが、移動平均線との関係を踏まえながら、4つの窓のそれぞれの種類について考えてみたいと思います。
それではチャートを見てみましょう。


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上記のチャートは今週月曜日までの株価にアップデートしたものになりますが、直近の値動きを見ると、下げ止まっているように見えます。
また先週解説したように、下向きの移動平均線の下に株価が位置しているため、反発する場面があっても移動平均線が抵抗になって押し返される結果になっているのがわかります。

さて、こうした直近の状況も窓の種類を確認することで売買判断に役立つのではないかと思われますが、早速4つの窓の種類について考えてみましょう。
先ず左から1つ目の窓を、移動平均線との位置関係から確認します。3本の移動平均線がありますが、一番期間が短い13週移動平均線や、26週移動平均線をみると、下向きになっているのがわかります。
一方、最も期間が長い52週移動平均線は上向きです。このように期間の異なる移動平均線の方向が一致していないときは、期間の長い移動平均線の向きがメイントレンドと考えるのが一般的です。
そのため、最初に窓があいたところで、52週移動平均線まで上昇していることから、上向きの窓と考えることができます。

ただし、1つ目の窓のように非常に長い上ヒゲがある場合はどのように考える必要があるのでしょうか。この場合、やはり移動平均線との位置関係を重視します。
なぜなら、長い移動平均線が前述のように、メイントレンドを示していると考えられるからです。
そこで長い上ヒゲを形成したローソク足を見ますと、52週移動平均線上で取引を終えているのがわかります。
このように長い上ヒゲを形成していても、メイントレンドを示している52週移動平均線上で週足が形成されていることから、上方向の窓が発生していると考えられるわけです。

では、窓の種類は何になるのでしょうか。答えは、コモンギャップ(普通の窓)になると思われます。
解説は次回にしたいと思いますが、みなさんも理由を考えてみてください。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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