第126回 窓について(下落パターン) その103 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第126回 窓について(下落パターン) その103 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。前回は、窓の種類についての答えとその理由について、みなさんにも考えてもらう、というのが宿題でしたが、みなさん考えてくれましたか?


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窓の種類を見分けるときに確認が必要なのが、過去の値幅のなかで発生しているかどうかでした。そのため、移動平均線が上向きのなかで上向きに窓が発生していたとしても、過去の値幅の範囲内で発生した窓はコモンギャップ(普通の窓)と解釈され、上昇トレンドが続かないことが考えられるのです。

実際のチャートを見ると、左から1つ目の窓は、26週移動平均線を一気に上回ると同時に52週移動平均線も上回るなか、取引終了にかけて売り物に押され、長い上ヒゲを形成して終えています。

またその後に発生した2つ目の窓ですが、この窓も上昇して始まったあと上ヒゲをつけたローソク足が形成されていますが、1つ目の窓が発生したときに非常に長い上ヒゲを形成してしまって買いのエネルギーが大きく発散されてしまったために、更なる買いが続かなかったと考えられるのではないでしょうか。

こうしたことから、中長期の移動平均線を一気に上回る上昇の窓が発生した場合でも、過去の値幅の範囲内で発生した窓の場合、コモンギャップと解釈し、高値に飛びつかないようにする必要があるのです。

また、2つ目にあけた窓の場合も同様で、全ての移動平均線を上回って発生したとしても、1つ目の窓のような長い上ヒゲが発生していると同時に、過去の値幅の範囲内で発生した窓となっていることから、上昇の流れは加速しにくいと考え、利益確定を優先させることに加え、少なくとも高値掴みを避けるようにする必要があると考えられるのです。

新興市場銘柄の場合、窓をあけて上昇すると、一般的に上昇の流れが続くのではと考えがちですが、今回のケースのような値動きも想定されますので、週足のチャートも確認し、その時に発生した窓がどのような窓なのかということをしっかり判断した上で売買を行うようにしたいところです。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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