マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週は下げ止まりの目途となる水準の計算について解説します。
それでは早速チャートを見て、計算してみましょう。
窓をあけて下落したときなど、下落が加速するか、しないかを判断するために、事前に下げ止まりの目途を発見しておく必要がありますが、その一つが前回解説した節目でした。
前回確認した節目は、直近の安値や下ヒゲなど、下げ止まった価格となりましたが、水準を探る場合、高値と安値を決めることに加え、その値幅を導き出さなければなりません。
また、その導き出された値幅から水準を算出します。では、その高値と安値ですが、これは繰り返しになりますが、だれが見ても、高値であり、安値である必要があります。そこで、このチャート上でその高値と安値として最適だと考えられるのが、2月の安値521円と10月の高値1,572円となります。
では、前回宿題にした水準を計算してみましょう。たとえば、3分の1押し、半値押し、3分の2押しに加え、38.2%押し、50%押し、61.8%押しなどでしたね。
それでは、3分の1押しから計算してみましょう。
計算方法ですが・・・。まず値幅を計算します。
値幅=1,572円-521円=1,051円となります。続いては・・・。
3分の1押しですので、高値1,572円から値幅の3分の1の価格を差し引いて3分の1押し水準を導き出します。
1,051円×1/3≒350円(小数点以下四捨五入)
1,572円-350円=1,222円となります。
続いて半値押しを計算します。
1,051円×1/2≒526円(同)
1,572円―526円=1,046円となります。
最後に3分の2押しを計算します。
1,051円×2/3≒701円(同)
1,572円―701円=871円となります。
下げ止まった価格813円からすると、871円が最も近そうです。
ただ他にも、フィボナッチリトレースメントでよく利用される38.2%押し、61.8%押し、76.4%押しなどがありますが、計算式は省きますが、76.4%押しの水準は770円となりますので、値幅から見ると、76.4%押しの水準の方が近いことになります。
このように、株価が下落する過程で様々な下げ止まりの目途があることや、最初の下げ止まりの目途を割り込むと、次の水準となる下げ止まりの目途を目指す動きになりやすいことなどを予め意識して、売買を考えることが重要だということがお分かりいただけるのではないでしょうか。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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