第135回 窓について(下落パターン) その112 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第135回 窓について(下落パターン) その112 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。
早速、前回出した宿題の答え合わせをしたいと思います。以下のチャートの表示期間ですが、下げ止まったところを分かりやすくするために、前回の表示期間よりも短くなっているので注意してください。それでは確認してみましょう。

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前回の高値と安値は、今年5月9日の週の高値1,711円と今年2月8日の週の安値1,221円でしたが、今回新たな安値水準を探るにあたり、高値は同じですが、安値は...。
前回ヒントとした「5月に高値をつけたあとの安値になります」を思い出していただくと、今年の6月27日の週の安値1,358円というのが見つかりました。
さて、ここからが本題ですが、5月の高値と6月の安値とのあいだの値幅のなかにあるフィボナッチリトレースメントや、3分の1押し、半値押し、3分の2押しといった水準を導き出します。
最初は慣れるまで、すべての水準を計算して目安をつけておくとよいと思いますが、全て計算するのは大変だと思う人もいるかもしれません。
そこで、窓があいたと気づいたときに目安として最初に計算しておくとよいのが、半値押しの水準です。下降トレンドでは、まず半値押しの水準を計算し、その水準を下回った場合は、61.8%押しの水準や3分の2押しの水準などを順次計算していくと、無駄なく計算できるようになります。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、まず半値押し水準から計算してみましょう。(小数点第3位切り捨て)
半値押し水準は...、
(1,711円-1,358円)×1/2=176.5円、1,711円-176.5円=1,534.5円
となります。
一方、窓をあけた週の始値は1,477円ですから、既に大きく下回っているのが分かり、安値の目途になっていないことが分かります。
そこで次に計算するのが、61.8%押しや3分の2押し水準です。計算してみると...。
(1,711円-1,358円)×0.618=218.15円、1,711円-218.15円=1,492.85円(1,711円-1,358円)×2/3=235.33円、1,711円-235.33円=1,475.66円となりました。
実際の安値1,473円と3分の2押し水準である1,475.66円との差は、何と2.66円となり、下げ止まりの目途となっているのがわかりました。
このように、いくつかの水準をあらかじめ知ることができれば、先手を打って買い注文を入れることができることに加え、下落途中で買い注文を入れることも少なくなると思われますので、計算方法などをしっかり覚えてすぐに導き出せるようにしておきましょう。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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