第138回 窓について(下落パターン) その115 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第138回 窓について(下落パターン) その115 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今年もよろしくお願いいたします。
さて、早速ですが年末の宿題の答え合わせを始めましょう。前回の問題は、「窓を埋めたもう一つの理由」が何かでした。
それではチャートを見てみましょう。

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窓を埋める要因として考えられるものを思い浮かべることができれば、直ぐに答えが見つかると思うのですが・・・・。
みなさんはもうお分かりですよね。そうです。節目(ふしめ)など、株価の動きを妨げるものがある場合にそれまでの動きが止まることです。
では、動きを妨げるものとは何があったでしょうか。思い出してみてください。先ほど節目と書きましたが、節目とは、過去に株価の上昇や下落が止まったところになりますが、今回のケースでは、敢えて言うなら10月21日の安値668.3円ということになるのではないかと思われます。
ただ、昨年12月19日に窓をあけて始まったときには既にこの安値を下回っていますので、今回は当てはまらないことになります。

では何が窓埋めの要因になったのでしょうか。そうです。26週移動平均線です。これまで節目以外に、この移動平均線についても、サポートになることを何度か解説してきましたが、今回は上向きの26週移動平均線がサポートになったために下落の勢いが加速せずに、窓を埋めることにつながったのではないかと思われます。
また12月30日の週の値動きを見ても、下落して始まったところが26週移動平均線だったために下げ止まると同時に反発につながったと考えられそうです。
このように、窓をあけて下落した際に節目が見当たらなくても、移動平均線のサポートがあればコモンギャップの場合に下げ止まったり、短時間で窓を埋めたりすることを頭に入れておき、売買タイミングを計る際の参考にする必要があります。
また、日足だけを見ていたのでは、こうしたサポートは見つかりませんので、週足や月足のチャートも合わせて見るようにしたいところです。

では、ここでもう1つ問題です。今回のケースは移動平均線がサポートになりましたが、実は、もう1つサポートになったと考えられるものがあります。それは、節目、移動平均線以外のものになりますが、さて答えは・・・。
もうお分かりですね。次回また答え合わせをしたいと思います。
それからさらにもう1つ問題があります。それは、昨年末のこのコラムで書いたことですが・・・。
「年始は海外市場の株や為替の取引がスタートしてから国内市場も取引が始まるため、海外市場の値動き次第では上下に窓をあけやすいと思われます。
したがって、仮に年始に上下に窓をあけて取引がスタートするような銘柄の場合、あけた窓がどの種類かを確認して、売買判断にしっかり役立てるようにしたいところです。」
としましたが、指摘した通り、年末は安かったものの大発会は窓をあけ上昇して始まりました。
この大発会にあけた窓もどの窓になるのか、考えてみてください。答えは改めてお話ししたいと思います。
それではまた次回お会いしましょう。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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