第144回 窓について(下落パターン) その121 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第144回 窓について(下落パターン) その121 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永です。今回も窓についてお話ししますが、前回は1月下旬にあけた窓と同じ状況(=窓埋め)になるのか、見分けることができるようになりましょう、と皆さんにお話ししましたが、見分けることができるようになりましたか?
それでは、今週20日(月)までのチャートを見ながら確認したいと思います。
○日経平均株価(日足)

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窓をあけて取引が始まったとき、上に抜けるのかどうかの見極めで重要なことは、ブレイクアウェイギャップで解説したように、直近の高値を始値で上回って始まるか、始値で上回ることができなくても、終値で直近の高値を上回ったあと、そのまま値を保つことができるかでした。
なぜなら、日経平均株価は採用銘柄の取引量が多いことに加え、買いのほか売りからも取引ができることから、高値を更新すると信用取引で売っている投資家の買い戻しなどが入り、株価の上昇が続くことが考えられるからです。
一方、終値で高値を更新することができなければ、上値の重たさが意識され、買っている投資家からの売り注文が多くなったり、買い戻しも入りにくくなったりすることが考えられ、上昇の勢いが鈍ることが考えられます。
こうした需給面から考えた場合、高値を更新して始まるのか、あるいは終値で高値を更新するのかはとても重要なことになるのがお分かりいただけるのではないでしょうか。
こうした状況を踏まえて、もう一度日経平均株価の日足チャートを見てみましょう。
前回質問を投げかけた前日となる13日のローソク足は、1月27日の取引時間中の高値を上回る場面がありましたが、終値ベースで上回ることができなかったことに加え、翌日の16日は続伸して始まりましたが、結局13日の取引時間中の安値も下回ってしまうと同時に、それまで上向きだった5日移動平均線も下回るなど、短期的には下向きに変化する結果となりました。
このように、一派的には小さな値動きと考えられることに注目してみると、1月下旬当時と同じく上昇が止まってしまう可能性があることが13日の取引終了後や、14日の取引終了にかけての値動きで判断できることになり、高値掴みを避けたり、利益確定を行ったりと、株価が5日移動平均線を割り込む前に行動を起こすことができたと言えるのではないでしょうか。
では、さらに今度の展開について考えてみたいと思いますが、今週も窓を埋めることになるのでしょうか。
2度あることは3度あるなどと言いますが、20日は25日移動平均線がサポートになって下げ止まり、反発して陽線を形成して終えているのが分かります。
果たして窓を埋めることになるのか、みなさんも考えてみてください。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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