マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も窓についての解説になります。先週取り上げた日経平均株価の週足の窓ですが、どの窓なのかみなさんも考えてみましたか?
それでは早速確認してみましょう。
先ずは先週1週間で形成された窓の状況と形の確認からです。先週は週初から窓をあけて上向きの26週移動平均線上で始まったあと、窓を埋めるのか、あるいは埋めないのかで大きくその後の株価が異なるとしましたが、1週間が経過したところでは、陽線を形成して終えると同時に13週移動平均線も上回って終えているのが分かります。
また今週に入っても13週移動平均線がサポートになって上昇しています。こうした状況から、上方向に窓をあけたあと、そのトレンドが続いていると考えられそうです。
ただ、過去の値幅の範囲内で推移していることに加え、3月につけた高値にも届いていないことが分かります。
このように大きく窓をあけてスタートして1週間が経過していますが、まだ過去の値幅の範囲内であることから、コモンギャップと考えられるのではないでしょうか。
またコモンギャップだと考えた場合、普通の窓ということになり、上昇が止まるようですと、窓を埋めに動くことも考えられ高値掴みには注意が必要になりそうです。
では、高値掴みをしないようにするために、どういったテクニカル的な特徴を判断材料にすればよいのでしょうか?
1つは、高値を更新することができるかになると思われます。これは究極の判断材料です。なぜなら、高値を超えるのが分かっているのであれば、今から買いたいと誰しもが考えることになるからです。
では高値を超える前の判断材料としては何が重要になるのでしょうか。それは、13週移動平均線や26週移動平均線上を維持できるかどうかだと考えられます。
なぜなら、これらの移動平均線上を維持している限り、移動平均線も上向きを続けることになるため、上昇トレンドが継続中と考えられるからです。
一方で、割り込んでしまった場合はどうなるのでしょうか。13週移動平均線を割り込んでも上向きの26週移動平均線上を取引時間中に割ることなく維持することができれば、窓を埋めることはありませんから、13週移動平均線を割り込んでも26週移動平均線上を維持するようであれば、上昇トレンドが継続中と考えられます。
一方で、26週移動平均線を取引時間中や終値で割り込んでしまうようですと、窓を埋めることが考えられ、買いポジションを持っている投資家は注意が必要になると思われます。
このように13週移動平均線や26週移動平均線と株価との位置関係や移動平均線の向きから窓を埋めることになるのかが判断できるのではないでしょうか。
今週は2営業日で終わりですが、大型連休明けの東京市場で窓を埋めるような状況になるのか、先週あけた窓がコモンギャップであるかもしれないということを頭に入れて今後の売買判断に役立てたいところです。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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