第155回 窓について(下落パターン) その132 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第155回 窓について(下落パターン) その132 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回も窓についてのお話ですが、それにしても今年に入ってからの日経平均株価はよく窓をあけていますね。
先週は、コモンギャップについて取り上げましたが、今週もまた新たな窓があいたようですので分析してみたいと思います。

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上記の日経平均株価の日足チャートをご覧いただくと分かりますが、今回あけた窓は、3月2日につけた今年の高値である19,668円01銭を一気に上回って始まったあと、そのまま陽線を形成しているのが分かります。
さて、そこで問題になるのが、今回あけた窓がどの窓かということです。今回のように直近の高値を一気に上回って陽線を形成した場合、4つある窓のうち、どの窓と考えればよかったのでしょうか?
そうです。もうお分かりですね。ブレイクアウェイギャップ(=突き抜ける窓)ということになります。ブレイクアウェイギャップは、直近の高値を一気に上回って始まると同時に、その後上昇トレンドが加速するというものでした。
一方で、もう1つ考えられる窓があります。それはどの窓でしょうか?みなさんわかりますか?その窓とは、エグゾーションギャップ(=消耗する窓)です。
エグゾーションギャップは、エネルギーが出尽くしてしまうパターンですが、どうなるとブレイクアウェイギャップがエグゾーションギャップに変わるでしょうか。
これが売買判断を行う上で重要なポイントになります。なぜなら、ブレイクアウェイギャップとエグゾーションギャップでは、値動きが真逆になるため、判断を誤ると損失につながったり、拡大したりすることになるからです。
したがって、ブレイクアウェイギャップがどうなるとエグゾーションギャップに変わるのかについて知っておく必要があります。
また、それが分からない投資家は、テクニカル面から見た売買タイミングが分かっていないことになり、結果的に成功したとしても、次回同じような値動きが起こった場合に、エグゾーションギャップに変わってしまったことに気づかないでいると、損失の発生や損失拡大につながることが考えられ注意が必要なのです。
では、みなさんも実際の値動きを見ながら、どうなるとエグゾーションギャップに変わるのか、実際の株価を見ながら次回まで考えてみてください。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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