マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も窓についてのお話ですが、今回はブレイクアウェイギャップがエグゾーションギャップに変わるポイントについての解説です。
前回は直近の高値をブレイクしても、そのあと伸び悩むようですとエグゾーションギャップに変わる第一段階だとしました。また5月8日の安値(19,705円13銭)を終値で割り込んだ場合でエグゾーションギャップに変わるとしましたが、先週の日経平均株価はどのように動いたのでしょうか?
それでは早速チャートを確認してみたいと思います。
チャートを見ると分かりますが、高値圏で陰線が続くなど伸び悩んだ状態が続いたあと、5月18日に、5月8日の安値を終値で下回る大きな下落が発生し、結局5月2日と8日との間にあけた窓を埋める結果となっているのが分かります。
また、もち合いが長かったことや海外市場が急落したこともあって一気に下落しましたが、上向きの25日移動平均線上で下げ止まったあと少しずつ戻しています。
ただ、戻しているものの、5日移動平均線が上値の抵抗になっていることに加え、5月8日の安値に到達したところで上昇が抑えられる結果となっています。
こうして見ると、今日まで2週間かけてブレイクアウェイギャップがエグゾーションギャップに変化する状況を見てきましたが、直近の高値を更新する窓を開ける場面があっても、伸び悩むようですと株価が押し返され、エグゾーションギャップに変わる可能性があるということをお分かりいただけたのではないかと思います。
ちなみに、5月8日時点のPERが15.64倍(日経新聞より)と低い水準になっていましたし、その後の業績発表が続くにつれPERが5月22日時点で14.07倍(同)まで低下しています。
こうした状況から、ファンダメンタルズ的に解説すれば割安となるわけですが、実際には、5月8日に高値を更新した時点で日経平均のETFを買っていた場合、今日まで損失を抱えた状態が続くことになってしまいます。
一方、テクニカル分析でブレイクアウェイギャップがエグゾーションギャップに変わる可能性があることを知っていれば、伸び悩んだところで一旦売却することもできたことになり、改めて買い直すことも可能になるのではないかと思います。
このように、ファンダメンタルズでは割安とされても、株価は必ずしも上昇するわけではありませんので、テクニカル分析による売買タイミングを計ることの重要性が示されたことになるのではないかと思われます。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
マネックスからのご留意事項
「特集1」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。