第121回「エッジが立ったユニークなETF」 ETF解体新書

マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。

第121回「エッジが立ったユニークなETF」 ETF解体新書

こんにちは。晋陽FPオフィス代表のカン・チュンドです。本日はエッジが立ったユニークなETFを3本ご紹介します。まずは「PureFunds ISE サイバーセキュリティーETF」(HACK)(当社取扱銘柄)です。当該ETFは2014年11月に米国市場に上場。サイバー犯罪を防御するサービス(具体的にはハードウェア、ソフトウェア、コンサルテーションなど)を提供する企業を組入れます。今後、モノ・サービス、マネーはますますネット空間に移動し、サイバーセキュリティーは一大産業となっていくでしょう。
3月31日現在、国別の組入れは、アメリカ 73.64%、イスラエル 10.67%、韓国 5.06%、日本 4.80%、イギリス 3.39%となっています(組入れは39銘柄)。5月19日現在、組入れ第1位の「ファイア・アイ」は、高度なマルウェア、ゼロデイ攻撃、持続的な標的型攻撃をはじめとする、サイバー攻撃への対策製品で業界をリードしています。また、組入れ第7位の「フォーティネット」は2002年の設立。統合脅威管理製品(UTM)の開発、製造元としては世界最大手です。

続いて、医療用マリファナの研究、栽培、製造・販売などに関連した企業を組入れる「Horizons 医療用マリファナ・ライフサイエンスETF」(HMMJ)(当社取扱いなし)です。当該ETFは4月5日にカナダのトロント証券取引所に上場しました。当ETFに組入れられる14社のうち、10社がカナダの企業です。カナダは国レベルですでに医療用マリファナが合法化されています(医療用マリファナには数多の種類があり、異なった症状ごとに独自に処方されます)。当ETFは「Solactive's North American Medical Marijuana 指数」との連動を目指しますが、一企業の組入れが10%を超えないよう設計されています。なお、米国でも州レベルでは、カリフォルニア州など9州でマリファナが全面合法化されています。今後マーケットが急速に拡大することが見込まれます。

最後に、今年2月に米国市場に上場した「Founder-Run Companies ETF」(BOSS)(当社取扱いなし)です。当該ETFは、創業者がCEOを務める企業のみを集めた「創業社長ETF」です(米国の中型、大型株式を組入れます)。創業者が経営する企業はビジョンが明確であり、ブランドを重視し、顧客に独自の付加価値を訴求しやすいと考えます。3月31日現在の組入れ上位企業を見てみましょう。
「エヌビディアコーポレーション」(1993年創業)は、コンピュータのグラフィックス処理や演算処理の高速化を目的とするGPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)を開発、販売する半導体メーカー。CEOのジェン・スン・フアンは中国系アメリカ人です。「シアトル・ジェネティクス」(97年創業)は米国のバイオテクノロジー企業。「ネットフリックス」(97年創業)は、映像ストリーミング配信事業を手掛けています。自社で製作、配信する「オリジナル作品」が多数あります。ジー・イー・オー・グループ(1984年創業)は、政府から刑務所・矯正施設などの運営委託を受けています。これらエッジが立ったETFは、自然と時代の先行指標的な役割を担っています。

コラム執筆:カン・チュンド

晋陽FPオフィス代表
2000年にFP事務所を開業以来、資産運用に特化したセミナー、コンサルティング業務を手がける。

マネックスからのご留意事項

「特集1」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。

商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。

マネックスメール登録・解除

コラム一覧