第163回 窓について(下落パターン) その140 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第163回 窓について(下落パターン) その140 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回も窓についての解説ですが、窓そのものの解説というより、「窓あけ後の値動きの変化について」といった内容になります。
前回は、同じパターン(25日移動平均線をサポートに下げ止まって高値更新)が2回繰り返されていることから、3回目も繰り返されるのかが注目ポイントでしたが、さてどうなったのでしょうか。

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チャートを見ると分かりますが、6月30日に上向きの25日移動平均線上を維持すると同時に翌営業日の7月3日も25日移動平均線上を維持して推移し、高値更新への期待が高まりました。
また、4日は窓をあけて上昇して始まったことから、過去2回と同じパターンになるのではないかと期待されましたが、この日は北朝鮮がミサイルを発射したり、午後3時半に重大発表を行うとアナウンスされたことが重石となり、結局陰線を形成してマイナスで終える結果となっています。
こうした北朝鮮の動きは予測することが難しく、上昇して始まった時点で高値更新への期待が高まり、高値更新を期待して買った投資家がいるかもしれません。
一方で、先週のコラムに書いたことを思い出してみてください。「マーケットは、同じパターンを繰り返しているあいだは値動きが安定していることが多い反面、パターンが崩れた場合は上下に大きく変動することが考えられますので、注意しておきたいところです」としましたが、この経験則に基づく注意が結果的にその後の値動きを表していることになります。
なぜなら、日経平均株価は2万円を割り込むと同時に5日や25日移動平均線も割り込む結果となっているからです。
また、10日の日は反発して2万円台を回復すると同時に5日移動平均線と25日移動平均線を上回って終えているものの、5日と25日移動平均線がデッドクロスしていることに加え、2本線が下向きで推移しており、今後の値動きが注目されます。
仮に、今後再び5日と25日移動平均線を下回ってしまうようですと、7月4日に上昇のパターンが崩れたところからの流れが続いていることになり、下落基調が続くことが考えられるのではないかと思われます。
一方で、25日移動平均線上を維持するようですと、高値更新のパターンに戻っていくことも視野に入るのではないかと思われます。
このように、株価推移を見ていると、どこかにトレンド転換や値動きが変わるカギとなるポイントが存在することがお分かりいただけるのではないかと思われます。
したがって、チャートは毎日チェックすることが重要であるということになるのではないでしょうか。
次回も検証を続けたいと思います。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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