第164回 窓について(下落パターン) その141 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第164回 窓について(下落パターン) その141 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

先週は3連休に入る前の週だったために商いも薄く、値動きもあまりなかったようですが、チャートはどのような変化があったのでしょうか。
それではいつものように確認してみたいと思います。

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前回は、窓あけと高値更新がセットとなっていたパターンが崩れ、上向きの25日移動平均線を下回って終えていたところでその後の展開がどうなるのか、といったところで話が終わっていました。
さて、前週の値動きを確認してみるとどうでしょうか。25日移動平均線を上回ったあと週末まで25日移動平均線上を維持して終えているのが分かります。
ただ、25日移動平均線を上回ったあと、そのまま上に放れて高値を更新するといった、これまで見てきたようなパターンにはなっておらず、25日移動平均線に沿って緩やかに上昇しているパターンに変わっているのが分かります。
こうした値動きは、先週指摘したようにこれまで続いたパターンが崩れて新しいパターンが生まれることを示唆していると考えられそうです。
ではその新しいパターンとはどういったものになるのでしょうか。直近の値動きを見る限り、高値が6月20日、安値が7月7日となっていますので、窓の特徴といった観点から考えますと、これらの高値と安値のどちらかをブレイクできない限り、窓が発生してもコモンギャップで終わってしまうのではないかと思われます。
なぜなら、既にみなさんお分かりのように、6月に高値をつけてから先週末に至るまで、高値と安値の大きな値幅が決まってしまっているなかで株価が動いていることに加え、移動平均線の向きが緩やかに上向きを維持しており、株価が上下どちらかに大きく変動しない限り、移動平均線の向きが現在の状態から上下どちらかに変化しないと考えられるからです。
そのため、窓があいたとしても前述の高値と安値の範囲内で発生した窓は、コモンギャップになってしまい、株価のトレンドに影響を与えるものにはならないのではないかということが予測できます。
一方で、上下どちらかに大きな窓が発生した場合、一つの窓でトレンドが発生するというよりは、連続して窓が発生してトレンドが発生するようなことが考えられるのではないかと思われます。
実際に予測したような値動きになるかどうかはわかりませんが、こうした予測を予めたてられるようになれば、売買判断やトレンドの判断に役に立つと思われますので、窓あけのパターンが崩れたときにどういう値動きに変化していくのか、今後もしっかりフォローするようにしましょう。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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