第167回 窓について(下落パターン) その144 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第167回 窓について(下落パターン) その144 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も窓についてお話ししたいと思いますが、それにしても日経平均株価は日々の変動幅が小さくなっていることに加え、小さな窓がたくさんあいており方向が定まらない状況となっています。
それではいつものようにチャートを確認してみましょう。

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8月7日までの動きを見ますと、25日移動平均線を挟んだ上下の動きになっていることに加え、中期のトレンドを示す25日移動平均線が下向きに変化する結果となっています。
ただ、月曜日は窓をあけて25日移動平均線を上回って始まったあと、そのまま25日移動平均線上を維持して終えていることから、このまま25日移動平均線上を維持して推移するようですと、25日移動平均線が上向きに変化することが考えられそうです。
また、そうなると5日移動平均線が上向きに変化して上昇を続け、25日移動平均線を上回るゴールデンクロスが発生することも考えられ、ようやく上昇トレンド入りといった予測も立てられそうです。
ただこういうとき、過去に同じパターンがないかどうかを調べる必要があります。たとえば、7月7日に安値をつけたあとに上昇したケースではどうだったでしょうか。
このときも今回と同様に窓をあけて25日移動平均線を上回ると同時に、5日移動平均線と25日移動平均線のゴールデンクロスが発生しましたが、結局伸び悩んで終えており、高値の更新はできませんでした。
このようにしてみると、やはり過去の値幅の範囲内で発生した窓は、どれだけたくさんの窓があいても、トレンドの発生を示唆する窓にはなっていないことが分かります。
そのため、今の膠着状態を打破するためにはどういった形になることが必要になのでしょうか。
これは、以前にもお話ししたかもしれませんが、敢えて窓に関連付けてお話しすると、窓が連続して発生することが必要なのではないかと思われます。
そうなることによってトレンドが発生していることが確認されると同時に、これまでのコモンギャップからブレイクアウェイギャップやランナウェイギャップが生まれ、トレンドの発生を示唆することになるのではないかと思われます。
今週後半から3連休とお盆休みに入りますが、薄商いのなかだと窓が発生しやすいと思われますので、今週や来週のどこかで窓が連続して発生するのか注目しておきたいところです。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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