第169回 窓について(下落パターン) その146 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第169回 窓について(下落パターン) その146 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。8月に入ってマーケットが下振れしているところとなっていますが、前回の問題を考えてみましたか?
それでは早速、解答を見てみたいと思います。
先ずは、高値と安値を決定するところからです。

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以前に何度も解説しましたが、高値と安値は都合の良いところを取るのではなく、だれが見ても、高値であり、安値であるところから決定しなければなりません。また、取引期間中・時間中の高値と安値を取るのがフィボナッチリトレースメントの決まりです。
そこで、日経平均株価の高値と安値を探すと、チャート上のように4月17日の安値と6月20日の高値が見つかりました。
続いて、この安値と高値の値幅に対してどの水準が止まりやすいのかを、フィボナッチリトレースメントを使って算出するというのが前回の問題でした。
そこで答えですが、まず前週の8月14日に下げ止まった水準を見ていると、フィボナッチリトレースメントの38.2%押しにあたる19,518円42銭で下げ止まっていたのが分かりました。
ただ、その後はこのときにつけた安値を更新しているため、前号で質問しましたように、次の下げ止まりの目途が必要になってくるわけです。
そこで算出されたのが50%押し水準です。押しとは、高値から何%下落しているかを示す用語で、高値から50%下落している水準ということになります。そしてその値が、19,271円39銭となるわけです。
このように8月に入ってからの下げ止まりの目途として、下落が始まってから最初は38.2%押しの水準で下げ止まったものの、戻しが鈍く下向きに変化した5日移動平均線に押し返されてしまったことから、さらに水準が低下していることになり、ついに38.2%の水準を割り込むことになってしまいました。
そこで、前述の50%押しの水準が今週の下げの目途となるわけですが、チャート上にはさらに下方向に目途があります。50%押しの水準の下には、61.8%押しの水準、そして76.4%の水準です。
仮に株価の下落が続くようですと、こうした水準も下げ止まりの目途として視野に入ってきますので要注意です。
窓の話しに戻りますが、コモンギャップと考えられるなかで下落が続く結果になっている理由は、前号で指摘した5月18日の安値19,449円73銭を割り込んでしまったからではないかと思われますので、こうした安値を割り込むと、コモンギャップでも下落が続くことがあるということを、みなさんも是非覚えておいてください。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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