第175回 窓について(下落パターン) その152 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第175回 窓について(下落パターン) その152 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も窓についての話になりますが、前回のところで注目する必要があるとお話ししたのが、配当落ちによる株価の動向でした。
ここでの配当落ち分というのは、3月期決算企業の中間期における日経平均採用銘柄の予想配当分が株価から自動的に差し引かれて計算されるものになりますが、年々大きくなっており、今期の配当落ち分がおよそ130円となっています。
日々の値動きで100円未満となったり、前日比で100円動かなかったりすることも少なからずありますので、一気に130円分下がって始まるとなりますと、株価へのインパクトも無視できなくなってくるのではないかと思われますし、窓があく要因になるということがあらかじめ予想されることになります。
そして、実際の動きが次のチャートになります。

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チャートを見るとわかりますが、配当落ちで窓をあけて5日移動平均線を下回る結果となっているのがわかります。ただ、前回指摘したように5日移動平均線を下回りましたが、5日移動平均線が下向きに変化しなかったこともあり、結果的には下ヒゲをつけて終えました。
また、その後は5日移動平均線上を回復すると同時に、株価も終値ベースの高値を更新するなど、上昇トレンドが継続している格好です。
そこで、注目しておきたいのが6月20日のローソク足です。なぜこの日に注目するのかといいますと、3連休明けとなる9月19日に窓を開けて上昇したところで、6月20日の取引時間中と終値ベースの高値を同時に上回りました。そのため、6月20日の取引時間中の高値と終値ベースの高値が、いわゆる節目になったと考えられるのです。
一旦上回った節目は、その後サポートになると考えるのはこれまでお話ししてきたとおりですが、今回のケースでも配当落ち日に窓をあけて下落して始まりましたが、6月20日の終値ベースの高値がサポートとして意識されたことに加え、配当落ち日にあけた窓はコモンギャップだったと判断できるのではないでしょうか。
したがって、今回あけたコモンギャップを下回ることがなければ、上昇トレンドに変化はないと考えられますので、年末に向けた値動きに期待が高まることになるかもしれません。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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