マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
資産運用においては「長期投資」と度々言われることですが、筆者は長期投資ではなく終身運用と言うことにしています。勤労者であれば定年退職、自営業者であれば、後身に道を譲る(廃業する)等々、仕事には明確な区切りがありますが、資産運用においては終了となる区切りがないからです。平均寿命から考えれば、20代、30代の皆さんは、少なくとも半世紀近くは資産運用を続ける必要があるのです。半世紀にも及ぶ資産運用においては、ライフプラン上の目的に応じた具体策が必要になり、かつ目的を実現させるための商品選択が重要になるのです。
しかしながら、大まかな現役世代の運用スタイルは、資産残高の山をいかに高くするのかという「ストック重視」の運用をすることになるはずです。予断ですが、リタイア世代は資産の山をいかに高くするよりも、資産の山を運用しながら取り崩していく「キャッシュフロー重視」の運用をしていくことになります。
資産の山を高くして行くためには、収益率を高めることを考えなければなりません。もちろん、収益一辺倒ではなく、リスクを抑えながら収益を確保して行くことが最重要になるのは言うまでもありません。とすれば、バランスのよいポートフォリオを構築して行く必要があります。国内外の資産クラスをバランスよく組み合わせるのですが、その際、海外の株式、中でも新興国株式を上手にポートフォリオに組み入れていくことが、収益率アップの鍵になると筆者は考えています。
既に古い出来事と言えるかもしれませんが、2008年9月のリーマンショック後、世界の枠組みが変わったことを皆さんはご存じと思います。先進国中心の「G7」から、新興国を含めた「G20」に変化したのです。否、新興国の経済成長がなければ、リーマンショックがあの程度で済んでいなかったかもしれないのです。筆者は常々、G7の時代を20世紀型運用、G20という今の時代を21世紀型運用と呼んでいます。
20世紀型運用のポートフォリオでは、海外株式の投資先は先進国をコアに、新興国をサテライトという割合でしたが、21世紀型運用のポートフォリオでは、先進国と新興国の割合は50対50、言い換えればダブルコア資産、あるいはリスクが採れるのであれば、新興国をコア、先進国をサテライトという割合で構わないと述べています。なぜなら、先進国が恒常的に新興国を上回るような経済成長率を続けることが難しくなっているからです。
そこで、資産の山を高くしたい20代、30代、いえいえ全現役世代の方に注目していただきたい投資信託が、DIAMアセットマネジメントが運用する、本邦初の世界の新興国の中小型株に幅広く投資する「新興国中小型株ファンド」です。
新興国株式はリスクが大きいので、大型株でも投資対象としても十分な収益率を確保できると考えられるかもしれませんが、既に新興国の大企業は世界時価総額ランキング入りする銘柄も多数出ており、大型株を中心とした運用では投資妙味がやや薄れます。高い成長を捉えるならば、成長著しい中小型株式の方が投資妙味は高いのです。投資妙味が高いとは言え、新興国中小型株ファンドでは、分散もしっかり行われています。
2011年11月の月報によれば、投資対象国は21ヵ国、投資対象銘柄は192銘柄にも上っています。投資家のリスク回避姿勢による新興国からの資金流失の影響を受けているため、投資成績は設定来でマイナス19.78%(12月9日現在)となっていますが、新興国は経済を活性化させるべく、相次いで金利を引き下げています。欧米諸国の債務問題が最悪の状態にならない限り、経済成長を背景とした株式市場への資金流入が期待できると考えられます。先進諸国の低金利政策による行き場のないお金が、高い収益の確保を目指して新興国に再投資されると思われるからです。
投資対象の分散は計られていますので、投資家側は時間分散を粛々と行いながら投資をするべきでしょう。ポートフォリオの収益率をアップさせるために、積立貯蓄感覚で新興国中小型株式ファンドを加え、資産の山を高くすることをスタートさせるにはよい時期と思われてなりません。
コラム執筆:深野 康彦
ファイナンシャルプランナー(1級ファイナンシャル・プランニング技能士) 1962年埼玉県生まれ。
大学卒業後、クレジット会社を経て1989年4月に独立系FP会社に入社。以後、金融資産運用設計を中心としたFP業務を研鑚。
1996年1月に独立し、現在のファイナンシャルリサーチ(2006年1月設立)は2社目の起業。FP業界暦23年目のベテランFPの1人。各種新聞、マネー誌や経済誌、各種メールマガジンなどへの執筆や取材協力、テレビ・ラジオ番組などの出演を通じて、投資の啓蒙や家計管理の重要性を説いている。
著書に『これから生きていくために必要なお金の話を一緒にしよう!』(ダイヤモンド社)
資産倍増PROJECT ネット証券専用ファンドシリーズ
新興国中小型株ファンド
→ http://www.monex.co.jp/FundGuide/00000000/guest/G600/trt/net-toushin/fund2.htm
(※)お取引の際には、「ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンド」の取引に関する重要事項 をご確認ください。
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「ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンド」の取引に関する重要事項
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■ リスク
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