マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
香港Monex Boom証券の山田です。
このコラムは六回続きの企画で、今回は二回目です。しかし、前回の一回目にしてはやくも短期打ち切りの危機ということで、焦っています。
噂によると、内容がつまらない!であったり、香港から送られてきている意味が全くない!という厳しい声が多かったとのこと。新年早々申し訳ありません。
そこで、今回は具体的な中国株投資戦略を書きたいと思います。とりあえず、投資戦略を書いておけば場が保つというのが証券マンの鉄則のようです。ただ、その前に香港話を少々。
私が勤めているのは、Monex Boom証券という会社です。この会社はマネックス証券のグループ会社ですが、日本人は自分と社長の二人しかいません。約40人の従業員のほとんどは香港の人間なのです。これは、香港の日系の証券会社あるいは、日系の会社でも珍しい方であるように思います。
香港での日常会話はもっぱら広東語です。自分は、広東語がさっぱり分かりません。(ちなみに英語もいまいちです。)周りの席で広東語で何を言われていても気づかないのです。しかし、そんな謎の異邦人である自分にもみな優しく、ごはんに呼んでくれたり、ガンダムゲームのイベントを教えてくれたり、結婚式にさえ呼んでくれます。
今回は、そんな仲間たちの中で、香港株の達人たちに的を絞り、今後の投資戦略を聞いてみました。おそらく、自分より素晴らしいアイデアが出てくることでしょう。
まず、マーケティング部のイケメンVincentに聞いてみました。彼は社内で中国株なら彼に聞けと言われる傑物です。まずは、王朝酒業(0828)、これは中国の三大ワインメーカーの一角です。業績はやや停滞するも堅調な会社です。次に安莉芳(1388)、有力な下着メーカーです。広告もよく目にします。評判はさすがに聞けませんでした。皇朝家具(1198)という家具の会社、やや高値圏にありますが維達国際(3331)は有力なティッシュやトイレットペーパーなどの日常の紙製品の会社です。そして、味千(0538)、これは中国に多店舗展開しているラーメンチェーンです。日本発祥とのことですが、日本に比べ、中国や香港では多大な知名度です。昨年、スープに関するスキャンダルがあり、株価が下がっていますが、逆にチャンスなのではないかとの話でした。
これらはいずれも日常生活に密着した銘柄で、どれも相応のブランド力があるとのことです。中国においては、日常生活の水準が大きく上がってきており、これらの銘柄はおもしろいのではないかとの見方でした。自分もそう思います。中長期での中国消費者マーケットの拡大を考えると、地元の人間が考える日常ブランドというのはおもしろいように思います。
次に、先週、日本旅行をしていたという、カスタマーサービスDaisyに聞きました。お客さまと直接接触する最前線にいるだけに、お客さまの噂を知っていそうです。ちなみに彼女は、日本旅行後、「シン!日本のグーって服屋さんはユニクロみたいで、しかも安くて、とってもいいネ!」というくらい、知日派です。京都・白浜と旅行し、本家第一旭のラーメンが印象深かったとのこと。帰国時に天下一品に駆け込んだ自分より上品な感じです。ちなみに、グーはg.u.(ジーユー)のことだったようです。
彼女によると、中国圏での辰年はドラゴンイヤーということで縁起がいい年であるということです。その辰年に子供を産もうということで、2000年も1988年も出生率が上がっており、今年もそれが見込めるだろうと。その場合、注目すべきベビー産業の会社は、好孩子国際(1086)だと言います。同社は、中国で最大のベビー用品会社です。また、博士蛙国際(1698)もベビー用品ショップの大手で日本の玩具大手とも提携しています。こちらも成長が見込まれています。
株式相場の回復の初動はテーマ性のある銘柄が買われる傾向があるように思います。そうすると、2012年に着目した投資アイデアは魅力的に思えます。
上記にあげた7銘柄はすべて数万円ほどで取引が可能です。今週(1月23日週)は旧正月ということで、中国では来週以降、本格的な年明けを迎えます。縁起のいい辰年、中国の株式市場に反転を期待する声もよく聞きます。地元民でない日本の投資家は、ハンセン指数構成銘柄などに投資するのが王道だと思いますが、地元の声を聞いて、ややディープな中国株の世界に足を踏み入れてみるのもおもしろいかも知れません。
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