第1回 今からドルを買ってもいいの?!【大橋ひろこのなるほど!わかる!初めてのFX】

マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。

第1回 今からドルを買ってもいいの?!【大橋ひろこのなるほど!わかる!初めてのFX】

初めまして。個人投資家兼フリーアナウンサーの大橋ひろこです。6年程前からFX取引を始め日々相場と格闘していますが、このところは大儲けとは行かずとも「負けない」トレードが出来るようになって来ました。実はどんな取引でも「大儲け」することより「負けない」ことが大事。このことに気がつくのに3年くらい要しました。そして、「負けない」というのは勝率が高いということとも全く違う。このことに気がつくのに更に2年くらいかかりました。このコラムでは私が実際のトレードを通じて学んできたFX取引のコツ、魅力を少しずつ書いていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

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1ドル70円台という歴史的円高水準で長期間留まっていたドル/円相場ですが、2012/2/14の日銀の追加緩和に踏み切ってから急速に円安が進んでいます。1ドル76円どころから81円台半ばまで急速にドル高円安が進行していますが、2007年には124円だったことを考えればまだまだです。今からドルを買っても十分利益になる、という気がしますよね。

でもちょっと待って!この80円台からドルを買ってもいいでしょうか?
これは現在マーケット関係者の間で大論争となっている「円高は終焉したのか?」という大きなテーマを紐解く必要がありますが、まずは「今、ドル円相場では何が起こっているのか」を理解することが負けないポイントとなります。
目先注意が必要なのは、わずか2~3週間で7%あまりの急激な円安となっているということ。この劇的な動きは過去10年を振り返ってもわずか4回程しかない事象。そして過去はその全てにおいてその後必ず円高となっています。
そして、もう1つ重要なポイントなのは、今誰が円売りドル買いをしているのか、という点です。震災後LNG購入などで輸入が増え、貿易赤字となっていることが円安の背景として勿論大きいですが、これだけの原因でこれ程急激なスピードの円安進行とはなりません。

こうした急激な値動きの背景には投機筋(短期筋)の動きが関わっているといわれています。これまで膨大に円を買っていた投機筋が円を買い戻すだけで円安進行となってしまいますが、2012年2月28日、彼らのポジションはこれまでの円買いからわずかながら円売りに転じました。これは昨年5月末以来9カ月半ぶりのこと。そして、これまでの経験則ではIMMポジションが円売りに転じると円安が終わる傾向があり、現時点ではドル/円相場は一旦反落し調整しやすい局面にあると指摘する声もあります。

2007年から5年近くにも渡った長期円高トレンドは、チャート分析からは大底を入れたという見方が可能で、この立場に立ってドル買いを進める声も大きくなってきました。私はテクニカルだけが相場の変動要因とは思っていませんので、大局でのドル/円相場での大底確認にはまだ確信が持てずにいますが、それでもこうした大きな相場の流れに乗らなきゃ損ですよね。ドル買いも妙味ありだとは思っています。でも、そのタイミングはこの急激な動きの揺り戻しでの円高局面が来てから。取引をしてみたら、やっぱり円高は終わっていなかったのかも・・・というような流れとなる可能性も否定出来ません。ともかくトレードは出遅れて高値掴みにならないようにすることがとても大事なのです。

コラム執筆:大橋ひろこ フリーアナウンサー。マーケット関連、特にデリバティブ関連に造詣が深い。

コモディティやFXなどの経済番組のレギュラーを務める傍ら、自身のトレード記録もメディアを通じて赤裸々に公開中。

TwitterAccount @hirokofr

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