第6回 これからの中国株投資の3つの魅力 【香港より生レポート~中国株の今を知る】

マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。

第6回 これからの中国株投資の3つの魅力 【香港より生レポート~中国株の今を知る】

いつもお読みいただきありがとうございます!香港Monex Boom証券の山田です。先週末、数日ほど日本に帰っておりました。その際に中国株の魅力についてのセミナーの動画を撮影いたしました。基本的な内容になりますが、よろしければこちらからご覧ください。

(※)URLをクリックすると動画視聴画面が立ち上がります。

動画の収録は、伝える内容と時間制限のセメギアイでいつも大変です。あまり長いと見る気もなくされてしまいますし、一方で、短い時間だと伝えたいことを端折らねばなりません。熟練してくれば勘所も分かると思うのですが、その域にはまだ遠いです。

そこで、今回はその動画で伝えたかったことをこれまでの連載のまとめを兼ねて書いていきたいと思います。もちろん動画も見ていただきたいのですが、このレポートでもその内容をお伝えできればと思います。

動画で特に伝えたかったのは以下の三点です。

【1】まず、中国の成長性とその成長が中流層をたくさん産むということ
【2】その中で香港や香港株は重要な役割を果たすということ

【3】最後にその香港株は円高で、割安局面だということです。

まず、中国の成長性についてです。香港は中国のヒト・モノ・カネをうまく呼びこんでいます。ヒトについて動画では観光客を紹介しましたが、人材もそうです。中国の優秀な人間が香港ではたくさん働いています。それらの結果として、香港は人であふれ電車は積み残し(MTRは増発を決めたようです)、ブランドショップやレストランはどこも行列、地価は高騰、という状況です。

これは、話で聞く1980年代から1990年代の東京にすごく似ているように思います。そう思って香港の街を見渡すと、銀行の支店数、小型家電店の数、垢抜けないコンビニなど自分の記憶にある1990年代初頭と似通っています。さらに、株式市場を見てみると、金融・不動産・インフラが時価総額上位に並んでいるのはNTTが上場してから90年代前半の東京市場と瓜二つです。

中国を高度成長期の日本にたとえるならば、香港はバブル景気時の日本に似通っているように思います。現在、時価総額上位に並んでいる金融・不動産・インフラが今後どうなるかは一概には言えませんが、日本で大きく伸びた小売・サービスの会社はおもしろいのではないでしょうか。

過去のこのコラムでも書きましたが、中国の中流層が今後爆発的に増えてくるのは間違いないことだと思います。それは、小売やサービスなど消費者向けの会社の成長に結びつきます。コンビニチェーンの利亜零售(00831)やドラッグストアの沙沙(00178)、レストランの大家楽(00341)、あるいは中国のハワイと呼ばれる観光地・海南島の空港も上場しています。海南美蘭国際機場(00357)です。

さて、香港の現在のポジションはどうなのでしょうか。私は、香港が中国である点と中国でない点を活かして生きていこうとしているのが興味深いと思っています。中国もまたその香港を活用しようとしています。中国のGDPは現在500兆円程度。それに対して、香港は20兆円です。人口に至っては、13億人と700万人。この格差の中で香港が香港としてしたたかに生き抜くには、現在の金融・観光を活かしていくよりほかないのではないでしょうか。そして、金融・観光のようなヒトや仕組みの集積が必要なものは容易に取って代わられることはないと思います。香港株や香港拠点の企業はまだまだ活躍していく余地があると思います。

最後に、為替の話です。香港ドルは円に対し、基本的には米ドルと同じ動きをします。現在、1香港ドルは10円台半ばです。直近でハンセン指数が高値をつけた2007年には13円~15円でした。とすると25%程度、円に対し安くなっているということになります。ハンセン指数は2007年の高値が30,000ポイント程度で、今は21,000ポイントなので30%下がっています。同様に、日経平均は18,000円が10,000円なので45%下がっているのですが、為替の分を考えると、あれだけ下落した日本株と同程度かそれ以上に香港株は下がっているということになります。

円高効果を活かし、日本企業は海外の企業を買収し将来に備えているようです。同じように、日本の個人投資家も円高効果を活かし、中国の成長性を投資先の1つとして考えてみてはいかがでしょうか。

※なお、本連載は当初6回の予定でしたが、4月以降も継続して連載いたします。-----
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