第93回 掉尾の一振?!サンタクロース・ラリーは短期戦略で【大橋ひろこのなるほど!わかる!初めてのFX】

マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。

第93回 掉尾の一振?!サンタクロース・ラリーは短期戦略で【大橋ひろこのなるほど!わかる!初めてのFX】

明日25日クリスマスは世界の為替市場が休場となります。市場が動きませんので、価格形成がされません。ということでマネックス証券のFX取引「FX PLUS」は、25日は東京時間までしか動きません。15:00で取引終了です。「大証FX」は15:30に取引終了となり、欧州、米国市場は取引が出来ませんのでご注意を。MT4での取引は25日の朝6:00で終了し、25日は東京時間も稼働しません。明日25日クリスマスの夜はFXトレードを忘れて静かに聖夜を過ごすしかありませんね。

しかし!クリスマス休暇が明けると、欧米勢が本格的に戻ってきます。日本勢は30日で大納会を迎えるため年末モードに入る時期ですが、欧米勢はクリスマス明けから新年度相場に入るのです。そのため、日本勢が正月に休んでいる間に欧米勢がひと相場仕掛けに来たりしますので、気が抜けません。年末年始はきっちり休みを取りたい向きはポジションを綺麗に整理しておいた方が無難でしょう。

そしてこの年末相場、マーケット関係者の間では今年も掉尾の一振となることが期待されているようです。掉尾の一振とは12月20日過ぎから大納会に向けて株価が跳ね上がり高値で終えることを言います。例年、年末に向けては税金対策のために含み損を抱えた株を決済するための売り圧力が強まりますが、それが一段落すると需給が改善し、ドレッシング買いやご祝儀相場を期待して上がり出す相場を指します。今年は証券優遇税制がらみの売りが日経平均の上値を抑えるとの見方も多かったのですが、その懸念も一巡したように思います。年内受け渡し最終日は25日ということで、明日25日までは証券優遇税制の廃止を控えた利益確定の売りも出る可能性はありますが、26日からは需給がガラリと変わり、上値が軽くなると見られています。また来年1月からのNISAについても同じく受け渡しベースとなるため、26日から買いが期待されるとの指摘もあります。確かに、次の投資への待機資金とされるMRFの純資産残高は過去最高の10兆円に迫る水準だそうですので、スケールの大きな上昇に結び付く可能性が秘められた状態にありますので、後は一体いつ買いが出るか?!ということですが、掉尾の一振を見込んでの買いが広がれば、為替市場でもドル/円相場の上昇に繋がっていくものと予想されています。

また、12月2日のWSJでは「サンタクロース・ラリー」について書かれており、「12月の最終5営業日から1月の当初2営業日までの7日間」に注目だとか。「1896年の創設以降でみると、ダウ平均はこの7営業日に平均で1.7%上昇しており、77%の確率で上がっている。これは暦の中でこの期間を除く全ての7営業日の平均の伸び0.2%を大きく上回る。」ということで、「今年このラリーに乗りたいと考えているトレーダーは、12月23日の取引終了後に株式を購入し、1月3日の取引終了後に売却すればいい。」と書かれています。ただし、それが「7営業日に賭けをすることに伴う取引手数料を正当化するうえで十分なほどの高さ」であるかどうかについては疑問も呈していますが。しかし、この期間にダウ平均が上昇する傾向があることに着目するならば、日本の株式の需給の好転と相まって、やはり、クリスマス明けからの相場は短期的には買いから入ってみるのも一つの戦略と言えるでしょう。リスクオン相場となればドル/円相場も円安ドル高となると考えられます。ただ年明けから相場のセンチメントがガラリと変化することも良くあります。(バブル崩壊時の株価がそうでしたが)株価もドル/円相場も高値圏です。あまり買いポジションを長く保有する局面ではありませんので、あくまで短期的なアノマリーだと割り切ってスィングトレードに徹して下さいね。


コラム執筆:大橋ひろこ

フリーアナウンサー。マーケット関連、特にデリバティブ関連に造詣が深い。コモディティやFXなどの経済番組のレギュラーを務める傍ら、自身のトレード記録もメディアを通じて赤裸々に公開中。

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