良質な種(投資のための基礎的な知識や知恵)をたくさん手に入れて、一緒に育てていきませんか?投資初級者の方の背中を押すお話をしてまいります。(現在は更新しておりません)
仕事柄、貯蓄額について相談されることがある筆者ですが、貯蓄額はその人のライフスタイルやお金との付き合い方を表わしていると感じます。つい最近も「私の貯金は全部で○○万円。これってヤバイ?普通ってどれくらい?」と知人から相談を受けました。日本人の平均資産額や、年代別貯蓄平均額などのデータは、いろいろな機関や企業が調査発表をしているので各種のメディアやインターネットサイトで見ることができます。総務省発表のコチラなどは、他の人の様子をうかがい知れる気がしてついつい見入ってしまったりします。
貯蓄額や資産額の場合、統計データを見るポイントがあります。純粋に平均値をとってしまうと、極一部の大金持ちの人が平均値を引き上げてしまうので、我々庶民の実感と大きくかけ離れてしまうことがあります。従って平均値ではなく、中央値を見るのが一般的です。(中央値とは、貯蓄の少ない順に全員に並んでもらったときに丁度真ん中になる人の貯蓄を表しています。)
貯蓄や資産の平均値、中央値を知るのもよいですが、そこで終わってはいけません。先の知人からの「私の貯金は全部で○○万円。これってヤバイ?」という質問に対して、回答をする私がお決まりで本人に確認する数字は以下の3つです。
・月々の必要経費支出額(毎月決まって出て行く光熱費や家賃、通信費など)
・毎月のお小遣い(含む交際費・服飾費とにかく自由に使っているお金)
・毎月貯蓄にまわしている金額
具体的な金額でなくとも、収入の中でそれぞれが占める割合を教えてもらいます。現在の貯蓄額がヤバイか、ヤバくないかではなく、大事なのは自分の収入に見合った貯蓄額を作る家計管理ができているかであることを伝えます。中央値はあくまで参考です。まず、必要経費が目立って多い場合はその内訳をチェックします。手取り月収の1/3以上の家賃を払っていたり、本人の属性から必要性が高くないと思われる保険料を払っている、カード分割払いやリボルビング払いを常に利用している、など、根本的に改善した方がよいところにメスを入れます。ハタから見れば必要経費とは思えない項目を必要経費としているケースなどもここでしっかり指摘します。
次に毎月の貯蓄額を確認します。手取り月収の1/5を最低貯蓄ラインとして「毎月○万円なら12ヵ月で○○万円貯まっているはず」と毎月の定額積立ての効用を説きます。
最後にお小遣いにメスを入れます。最初にメスをいれてもよいところですが、ここは一番本人の抵抗が強い(わかっているけど、やめられないというものが多い)のです。従って
1.これ以上削れない固定費を認識
2.でも月々の貯蓄は必須
3.そのためには多少の楽しみの犠牲に耐える
という納得ステップを辿ってもらいます。そして月々の貯蓄はとにかく死守することをすすめます。ある程度の貯蓄が既にある人の場合、その資金を運用していくことをすすめます。全くもってこれまで貯蓄ができていない人には、その気になってもらうために軽く暗示をかけたりします(笑)。
「大丈夫。まだやっていないだけだから。あなたは1年後に○○万円貯めて、次の1年で今度はいくら貯めようかを決められるようになっている。」
これ、意外とみんなその気になって帰っていきます。みなさんも、この手順で貯蓄額の見直しをしてみませんか?
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