第 107 回 男は母と妻、どっちを選ぶ

良質な種(投資のための基礎的な知識や知恵)をたくさん手に入れて、一緒に育てていきませんか?投資初級者の方の背中を押すお話をしてまいります。(現在は更新しておりません)

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第 107 回 男は母と妻、どっちを選ぶ

大学時代から付き合いのあった友人同士が結婚し、まだ若い二人(といってもアラサー)が夫婦共働きをしていたころに聞いたお話です。夫婦二人ともと付き合いがあり、結婚式にも参加した筆者。それぞれが育った家庭環境も就職先もよく知るところ。ちなみに男性は食品メーカー勤務(拘束時間が長い上に若い間は給料安)、女性は金融機関勤務(定時にはもちろん帰れないが、給料は男性より良い)。対等に働くディンクス夫婦で賃貸住まい、夢はマイホーム購入なのできっちり貯蓄に勤しんでいました。
そんなある日、女性の方が爆発したのです。

「夫が実家に肩入れしすぎる」というのが彼女の弁。男性は三人兄弟の長男。男親を早くに亡くし、お母様や親せき一同から「長男のあなたが家を守るのよ!」と期待を一身に受けて成長したそうです。問題は男性のお母様が契約した「保険」。高額の保証がついた生命保険で月々の保険料はまあ、びっくりの金額です。頼りの綱を過去亡くしたお母様なので、不安に備える気持ちが強いのはもっともだと思いますが、それにしても高すぎる!当時の男性の給料の1/4近くを持っていかれていました。この保険料が家計を圧迫しているというのが彼女の主張。(いや、実際彼女の稼ぎがないと払えていない。)

保険に詳しくないお母様がどうしてそんな保険に入ったのかはわからないが、本当は解約してもらいたい、そこまでは言わないとしてもせめてプランの変更をしてほしい、それに何より保険金の受取人は自分(妻)にしてほしい。

ここまで聞いて固まりました。はて?実質的に彼女の稼ぎで払われているこの保険、一体だれが受け取るのか・・。結婚してすでに1年はとっくに経過していたはずなのに・・。
そう、お母様なのでした。

家庭を持った若い世代が夫婦二人で資産形成に勤しめるのは子供を持つまでといわれています。
若い世代の保険選びのポイントは以下の2点

■ 保険は備えるものなので、無理のないプランを選択する

■ 誰のために、何に備える保険なのか、目的を持って契約をする(不要なものは解約する)

保険は、本来の役割を考えて必要であれば入るべきものです。

この大事な時期にどちらかのモチベーションが落ちるようなことをしては資産を殖やすペースにも狂いがでてきます。そもそも家庭の雰囲気が悪くなるようなことは避けたいものですよね。

保険金の受取人の変更をいずれはするつもりだったのかもしれませんが、一番先にしなければいけないことをどうやら後回しにしてしまっているようです。これは彼女が働くモチベーションも下がりますし、男性側の家族から信用されていないと受け取れてしまうので家庭のモチベーションをも下げる状況。この家庭の事情に、友人の私が口を出すわけにはいかず、当時は「うん、うん」と彼女の気が済むまできいてあげるだけでした。(その後、円満に解決され一件落着!)

未婚の筆者は結婚するときのto doリストにはいろんな項目が並ぶことをこの話をきいて学習しました。
みなさまも、最高の協力者のモチベーションを落とさないように(私から申し上げるのも変ですが)是非、お気をつけください。投資どころではなくなってしまいませんように。
働き盛りの夫婦間のマネープランについての話題は、保険金の受取人についてより、有望な投資先や、今度受け取る株主優待や利金の話のほうがよいですよね?

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