第 74 回 やっぱり普通と少し違う!?広木チーフストラテジストの現在ポートフォリオ

マネックス関係者の投資事情を赤裸々に!?お届けします。乞うご期待!(現在は更新しておりません)

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第 74 回 やっぱり普通と少し違う!?広木チーフストラテジストの現在ポートフォリオ

前回に引き続き、マネックス証券の広木チーフストラテジストへの突撃インタビューをお送りします。投資のプロ、広木氏の血となり肉となった経験や知識についてのエピソードを今回もお楽しみください。

Q.差し支えなければ、現在のポートフォリオを教えてください。

投資の部分に限ると、大型優良株が5割。金融機関の劣後債3割、金1割、REIT1割です。劣後債は前回の商品選びのポイント「クレジットと流動性の高いもの」には適合しませんが別の観点から投資しています。

Q.投資で殖やしたお金、どう使いたいですか?

お金に色はないので投資で殖やしたお金も、仕事でお給料としてもらったお金も同じ。お金は家族の幸せな暮らしに使いたいです。

Q.投資の参考書籍 ベスト3を教えてください。

1. 賢いはずのあなたが、なぜお金で失敗するのか(ゲーリー・ベルスキー&トーマス・ギロヴィッチ)

2. 商品の時代(ジム・ロジャーズ)
3. まぐれ(ナシーム・ニコラス・タレブ)

それぞれの本を選んだ理由は、以下の通りです。

1. 行動経済学の本はいろいろありますが、これは行動経済学を専門にする学者が書いたものではなく、著名な経済コラムニストと心理学者の共著で、読みやすい。実証が豊富で納得させられる。

2. 商品取引のためでなく株式投資にも役に立つ、とジム・ロジャーズ自身が前書き(か後書き?忘れましたが)で述べている。商品相場が分からなければ株式投資で成功できない、と。ジム・ロジャーズのポジショントーク満載と、うがった見方をせずに参考になるところが大。

3. ベストセラー「ブラック・スワン」の著者による読み物。投資がいかに運に左右されるかよく分かる。タレブ曰く、日々の市場の動きはすべて「ノイズ」であって、大した意味などない。投資銀行や証券会社の「チーフ・ストラテジスト」と呼ばれる人たちは、経済事象を数字や理論を挙げてもっともらしく説明してみせる「芸人」なのであって、連中の仕事は芸をお見せして人を楽しませることだ。

この仕事をがんばって「そうじゃないストラテジストも1人いる」とタレブに訂正文を書かせるのが僕の目標です。

(番外編 英語が苦にならない人向け「This time is different(洋書)」(カーメン・ラインハート&ケネス・ロゴフ)   8世紀に及ぶ膨大なデータを基に金融危機の歴史を検証した本。 危機が起こるたび、人々はThis time is different(今回は違う)というが、毎回同じパターンを繰り返している。いかに人々は同じ過ちを繰り返すのか、それを知るだけでもためになる。)

Q.マネックスのサイトでよく使うツール、またはよく見るサイトを教えてください。

マネックスビジョンともちろん投資情報!

Q.個人投資家へのアドバイス または メッセージなどをお願いいたします。
昔、薫陶を受けた大物投資家からピラミッド型の三角形を示されたことがあります。そのピラミッドは三つのブロックに区切られていて、一番下に「投資理論、投資工学、マクロ経済学、企業・産業研究」と書かれている。中断のブロックには「相場観、センチメント、市場の機微、市場との対話」と書かれている。そしてピラミッドの一番上には「運」と書かれていた。彼曰く、投資理論など「サイエンス(科学)」を徹底的に勉強したうえで、理論だけで相場は動かないという「アート(芸術、感覚)」の部分を理解する。「でも最後は『運』なのか?だったら理論を学んだり、相場観を磨いても何の役にも立たないではないか」と問うと、こういう答えが返ってきました。「そうではない。理論を極めアートを磨く努力を一生懸命しないと、相場の神様は「運」を使わせてくれない。運用とは『運』を上手に『用いる』ことである」と。

参考書で挙げた「まぐれ」で書かれているように、投資には「運」「偶然」に左右されるところがあるのは否定できません。では完全に運に任せていれば良いかと言えばそうではないのです。投資について絶えず学び考えて市場に謙虚に臨むこと。それこそが運を味方につける方法だと信じます。みなさんの投資が成功することをお祈りしています。そして少しでもそのお役に立てるよう、ストラテジーレポートをお届けして参りますので、今後ともどうぞご愛顧賜りますようお願い致します。


いかがでしたでしょうか。プロが自分の資産を個人投資家としてマーケットに投入する際の思考もさることながら、広木氏の人物像が伝わるインタビュー回答でした。
 人となりを知った上で広木氏のレポート等を読むと少し見方が変わるかもしれませんね。
広木氏の執筆物は毎週1回(原則月曜)更新のストラテジーレポートと毎朝夕2回更新のマネックス証券オリジナル 市況概況があります。ご参考ください。

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