第 98 回 中国人の投資事情を聴いチャイナ♪

マネックス関係者の投資事情を赤裸々に!?お届けします。乞うご期待!(現在は更新しておりません)

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第 98 回 中国人の投資事情を聴いチャイナ♪

プロフィール、金融機関勤続年数7年目、 MONEX歴4年目、未婚女性社員のインタビュー。
実は前2回に登場いただいた社員は昨年1年、マネックスグループ社員として中国で勤務していました。今熱い!中国の投資熱についてのインタビュー特別編をお送りします。


Q.昨年は中国でお仕事をされてきたそうですが、中国の投資ブームをどんなふうに感じましたか?

日本と同じように貯蓄の嗜好が強い国なので割合からすると投資ブームに関与している人たちはほんの一部の富裕層に過ぎません。ただ、時折目撃する彼らの行動は投資ブームそのものと言えると思います。例えば、中国政府がここ数年頭を悩ませている不動産投資。今や北京や上海のような大都市の不動産価格は東京のそれと大きな差は無いのが現状です。

ある日、待ち合わせをしていた友人から電話がかかってきたときの話です。彼女は、「今買おうか迷っているからもう少し待ってて」と言って電話を切りました。間もなくして現れた彼女とその友人達は、先程迷っていたという買い物に関して、買う、買わないと話しているわけです、まるでリンゴを買う、買わないと話しているように。聞けば、マンションの購入を検討しているのでした。またある友人は、先週家を購入したばかりのはずなのに、翌週になって再び会うと、今中国の不動産市場として最もホットな三亜(中国国内にあるトロピカルアイランド、東洋のハワイ)に家を新築する契約を週末に交わしたと話すのです。私の知人の中でも複数件(中には二桁)の不動産を所有する人は珍しくありません。

また、子供に対する投資もかなり極端になってきているように思います。耳にしたエピソードは多々ありますが、週末も朝8時から夜10時まで習い事に翻弄される子供の話をよくききました。教養を高めるために、就寝時もクラシックを暫く聴いてからでなければ眠りに就いてはいけないとしている家庭もあるそうです。


Q.中国の個人投資家は日本の個人投資家と違いますか?

大きな国ですので、日本の個人投資家と似たような嗜好を持つ層もきっといるとは思います。同時に、日本で見かけることの少ない投資家も勿論います。文化の違いも関係しているのでしょうが、中国ではごく一般的な会社員でも自分の会社を別途所有して、積極的に投資機会を探っている人が少なくありません。

また、ある程度地位が向上して政府や国の機関に通ずるパイプが出来上がると、それを最大限に活用して投資の効率化を図る状況を散見します。例えば、政府主導の中西部における開発プロジェクトに対して初期段階から投資をする人、自分の人脈を使って収益がほぼ約束されたプロジェクトを見つけては投資をする人などです。一方で、実利にはとらわれずにより豊かな人生を送ろうとする人もいます。収集している芸術作品のコレクションを自宅で眠らせていてももったいないから、とそれらをオークションに出品して、同会場で競り落とした新しいコレクションを自宅で管理・鑑賞して楽しむのです。(彼らもまた不動産投資や貿易会社の経営など様々な分野で実利を重視した投資もしてはいるようですが。)


Q.中国で人気のある投資はどんなものですか?

収益が高い確率で期待できると思われるものには資産クラスを問わず投資をしている印象を受けます。しかしながら、一般的な投資家にすれば、現在の中国ではFX取引はできませんし、信用取引も1年前から試行運転されている状況ですので、気軽に投資できる資産クラスは主に株式や投資信託に限られているのが現状です。(証券会社ではその他、債券、ワラント、先物、信用などの金融商品の取扱いはあります。)。

投資信託に関しては定期積立が非常に人気を集めているように個人投資家から話を聞いたことがあります。ただ、株式市場に関しては情報の非対称性が生じているように見受けられるので、今後の規制の厳格化が投資家の嗜好に大きく影響を与える可能性がありそうです。今後の関係機関の動向に注目しています。


Q.現地の中国人はどこからどんな金融情報を入手しているのですか?

情報収集の方法に関しては日本の投資家とあまりギャップがないところだと思います。金融系のウェブサイトは多数ありますし、証券新聞のような紙媒体も日本同様に発行されています。また、証券会社はショートメッセージを利用して日々注目銘柄や市場情報をお客さまに配信しているそうです。加えて、電子書籍の普及率が高いので必ずしも市場全体の傾向を把握しているわけではないのですが、書店に並ぶ金融関連の書籍ではバフェットなど主に米国の著名投資家が執筆した書籍がよく売れているというような話を聞いたことがあります。


いかがでしたでしょうか。
国は違えど、同じ個人投資家としての立場は一緒。あちらの国のその人達がどんな投資志向をもち、何に関心をもつのかは気になります。われわれ日本の個人投資家が思いもつかないことに興味をもち、新しいマーケットを創造するなんてこともあるかもしれません。13億人以上の民のお金はこの先どう流れていくのか。中国のこれからに目が離せません。

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