世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
いざ投資をするときになると、価値が下落するのではないかという不安から投資をためらう人もいます。また、今株価はピークなのではないか、債券は他の資産に比べて割高過ぎるのではないかというような疑問を持つこともあります。
みなさんの中にはマーケットからの損失を避け利益を最大化する方法は、マーケットが上がってしまう前に買い、下がる前に売ることだと考えている方もおられるでしょう。これは「マーケット・タイミング戦略」と呼ばれるものです。
しかし残念なことに、いつ、どのくらい証券市場が上昇または下落するかということを的確に予想できる投資家はほとんどいません。
マーケット・タイミングを計ることを難しくしている大きな原因は、株式や債券市場の大幅な上昇はある日突然起こるということです。マーケット・タイミング戦略をとっている投資家は、このような「突然起こるマーケットの上昇を逃してしまうかもしれない」という高いリスクを負っているのです。
たとえば、米国ミシガン大学の研究によると、1963年から1993年の30年間におけるマーケットの値上がり幅のうち、その95%(!)が全取引日中で最も値上がりした1.2%の日に集中しているのです。つまり投資の利益のほとんどが100日のうちたった1.2日のマーケットに集約されているということです。
この絶好のタイミングを予測すること・・・ちょっと難しそうです。
また、海外マスコミの記事と相場の関連も興味深いものがあります。
●ビジネス・ウィーク誌:1979年8月13日号 特集「株式の死」
→その後1980年末までに14%の上昇
●ビジネス・ウィーク誌:1983年5月9日号 特集「株式は蘇った」、→その後1985年になってもほぼ同水準
●タイム誌:1988年9月26日号 特集「決して株を買ってはいけない」→その後ダウは4倍超上昇
特にこれらの雑誌を責めるつもりは全くありませんが、要するに、短期間を考えた場合、相場の動きを予測することは難しいのです。
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