世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
1999年9月30日、米国人のフランクさんは、英国株のインデックス・ファンドに10000ドル投資しました。2年後、購入したインデックス・ファンドの評価額は7820ドルとなり、その時点でのフランクさんの累積投資リターンは、「-21.8%」でした。
同じ時、英国人のポールさんも同じファンドに10000ポンド投資していました。2年後、購入したインデックス・ファンドの評価額は、8770ポンドとなり、累積投資リターンは「-12.3%」となりました。
同じ時、同じファンドに、投資したのにリターンが違うなんて・・・
その理由は、米国人のフランクさんが、英国の株式という「外国証券投資」を行った為に発生したリスク、「通貨リスク」にあります。
外国証券投資を行うとき、実は2種類の投資を行っているのです。ひとつは「株式・債券そのもの」への投資。もうひとつは、「通貨」への投資。あなたの投資結果はこの2つが組み合わさって生まれます。
冒頭のフランクさんは、英国株式そのものが-12.3%下落した一方で、投資していた2年間のうちに、ドルがポンドに対して10.9%も高くなってしまった為に、この分も資産を目減りさせてしまったわけです。
日本に置き換えて手短かに言いますと、外国証券投資をしている場合、「円高になるとリターンは下落し、円安になるとリターンが向上する」ことを覚えておきましょう。
でも、長期投資を行っている方は、あまり為替の動きに神経質になる必要はないかもしれません。例えば、2000年末までの20年間のMSCI-EAFEインデックス(米国人にとってなじみのある外国株指標)でみると、その間のドルベース・リターンは年平均で12.2%。一方で、現地通貨ベースでは12.0%でした。通貨のブレはほとんど均されてしまったのですね。
海外投資の魅力は、異なる経済環境、成長率、インフレ率、金利、投資家の考え方の違い等々から現れる国ごとのリターンの高低を分散できるところにあります。きちんと分散して・・・「Good Sleep」を楽しんでください。
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