株のリスク・プレミアムってなに?

世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)

株のリスク・プレミアムってなに?

「株のリスク・プレミアム」って知っていますか?金融の専門家のコメントにはたびたび出てきますし、米国連邦準備銀行(FRB)の議長、アラン・グリーンスパン氏のスピーチでも重要なキーワードとして、取り上げられたことがあります。難しい金融専門用語のように聞こえますが、実はすべての投資家にとって最低限理解が必要な用語です。

もしリスクのない金融商品から毎年5%のリターンを得ることができるとしたら、それ以上のリターンを得られる可能性(保証ではなく)がないと、だれもリスク商品には投資しないはずです。投資家がリスク商品に投資するときに期待する追加分のリターンのことをリスク・プレミアムと呼んでいます。

とりわけ株のリスク・プレミアムは、その時々の国債利回りと株式から期待するリターンとの差に関係してきます。もし国債利回りが4%で、株式投資に要求するリスク・プレミアムが3%なら、投資家は7%(4%+3%)以上のリターンが見込めないと株式投資はしないということになります。

もし今、株式の市場価格が低いとするなら、株式のリスク・プレミアムは高く、魅力的に見えます。でも反対に株価が高いとみるなら、リスク・プレミアムは低く、株式は割高で魅力はありません。この考え方は株価が低いときに買いたいと思う割安株指向の投資家にとって理にかなっています。

ところが1990年後半の強気相場のときは、米国投資家にとって不幸なことに、リスク・プレミアムが全く違う解釈で、広く一般に広まってしまいました。1926年から1997年にかけて、株式は平均で年約7.4%も米国債の利回りを上回っていたため、この数字が一般に株式のリスク・プレミアムとして知られるようになってしまったのです。

投資家の一部は、たとえいくらつぎ込もうとも、株式は債券の利回りを毎年7.4%上回り続けることが長期的に保証されているとの錯覚に陥ってしまいました。「株式の価格が高すぎるときは、その想定は当てはまらない。」グリーン・スパンは1996年12月のスピーチでこう指摘しました。これがあの“イラショナル・イグズーベランス(理屈に合わない活況相場)スピーチ”です。

このあとご存知の通り、米国株式相場はピークをつけ、その後大幅な下落に転じてしまいました。つまり、このときの本当のリスク・プレミアムは7.4%なんかではなく、ほとんどゼロだったのです。

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